米国債:下落、株高や3年債入札を嫌気-10年債利回り2.97%(2)

米国債相場は下落。株式相場が上 昇したほか、午後には財務省が今週予定している計630億ドルの入札 の第一弾となる3年債入札が実施された。前例のない大規模な米国債発 行への懸念を背景に、安全投資先としての米国債需要が損なわれた。

過去最大規模となったこの日の3年債入札(発行額340億ドル) の結果によると、最高落札利回りは1.489%。昨年11月に同国債の月 例入札が再開されて以降で最高だった。この日の米国株は上昇。シティ グループの利益予想を手掛かりに市場参加者が金融危機の最悪局面は終 わりを迎える可能性があるとの観測を強めた。

MFグローバルの仕組み商品共同責任者アンドルー・ブレナー氏 は、「米政府は国債供給の規模の大きさを考えると、もっと利子を払う 必要がある。利回りは大量供給に影響され、徐々に上昇しつつある」と 語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時43分現在、10年債利回りは前日比11ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の2.97%。10年債(表面利率

2.75%、2019年2月償還)価格は30/32下げて98 8/32。

3カ月物Tビル(財務省短期証券)利回りは3bp上げて0.23%。 安全逃避としての買いが緩和された。

3年債入札

3年債入札で、投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.26倍と、 前回(2月10日)の2.67倍を下回った。過去6度の3年債入札で同 倍率は平均で2.46倍だった。

外国中央銀行を含む間接応札が落札全体に占める割合は40.3%で 前回の44.8%を下回った。プライマリーディーラー(政府証券公認デ ィーラー)の同割合は57.9%だった。前回は同54.1%だった。直接応 札が落札全体に占める割合は1.8%だった。

バークレイズ・キャピタルの米国債取引ディレクターのアダム・ ブラウン氏は「恐怖感に対するプレミアムがまだ存在していることを考 慮すれば、政府支援債ではなく、国債を選好する市場参加者はある程度 いる。この先の大きな問題としては、国債の発行規模が現在のような水 準で推移するのかどうかだ」と語る。

TEDスプレッド

ドル建て3カ月物LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)と同年 限の米財務省証券利回りとの格差である「TEDスプレッド」は110b pに拡大。2月10日時点では91bpだった。2002年から2006年まで 同スプレッドは平均0.27ポイントだった。

財務省は11日に10年債(180億ドル)、12日に30年債(110億 ドル)の入札を実施する。

ゴールドマン・サックス・グループの予想によると、今年の米国 債の発行規模は前年比約3倍の2兆5000億ドル相当となっている。

バーナンキ議長の発言

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は10日の講演で、 金融市場の拡大と破裂のサイクルを抑制する努力の一環として、金融規 制の抜本的な改革を訴えた。

同議長は、深刻な景気悪化に見舞われた場合でもうまく銀行が機 能するよう資本充実に向けて、FRBや財務省が「必要で適切なあらゆ る措置を講じる」とあらためて言明した。

さらに「金融市場機能と信用供与の回復に向け、各国政府は引 き続き力強い行動を取る必要があり、適切なら協調行動を取るべき だ」と発言。「金融システムが安定するまで、持続的な景気回復に は至らないだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた月間調査報告によると、米 国の失業率は今年、9.4%まで上昇し、少なくとも2011年末までは失 業率は高水準で推移すると予想されている。

また銀行や証券会社を対象にしたブルームバーグの調査では、10 年債利回りは3月末までに2.57%が予想されている。

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