日本株:業績懸念で輸出安い、銀行や不動産高い-日経平均一時プラス

午前半ばの東京株式市場では、世 界的な景気低迷の長期化による業績警戒感から自動車など輸出関連株が 下落。半面、信用不安の後退で銀行や保険、不動産株は上昇し、日経平 均株価は一時プラスに浮上する場面もあった。

大和証券SMBCグローバル・プロダクト企画部の高橋和宏部長に よると、「下値を買い支える動きがあるほか、きのう米国で金融株に対 する株式希薄化懸念が和らいだことで銀行や不動産株に買い戻しが出て いる」という。きのうの米国では、米連邦預金保険公社(FDIC)保 証付き社債85億ドル(約8400億円)相当を起債したことで、バン ク・オブ・アメリカが19%高と急伸した。

午前10時時点の日経平均株価は前日比12円63銭(0.2%)安の 7073円40銭、TOPIXは4.28ポイント(0.6%)安の706.25。東 証1部の売買高は概算で5億2579万株。

株価指数の節目攻防、下支え要因も

朝方は安く始まった東京市場だが、その後は時価総額上位銘柄で構 成するTOPIXラージ70にまとまった買い注文が増加。前日終値を 挟んで日経平均7000円、TOPIX700ポイントの攻防となっている。 仮に日経平均株価が7000円割れとなれば昨年10月28日以来で、TO PIXの700ポイント割れは1983年12月以来25年ぶり。

日興コーディアル証券の小柴俊一郎課長は、「銀行や通信、医薬品 などの時価総額上位銘柄に安値を更新する銘柄が続いている」とし、日 経平均株価が7000円を割り込むと、「テクニカル面からは6000円ま で一気に下がるリスクがある」との見方を示している。

9日の米国株市場や欧州株市場は下落。一方、外国為替市場では1 月の日本の経常収支が13年ぶりに赤字転落したことを受け、逃避通貨 としての円需要が後退。円が対ドルや対ユーロで下落し、円安による採 算改善期待が輸出関連の下値を支えている。

クミアイ化が大幅安、不動産株は堅調

東証1部の値上がり銘柄数は374、値下がり1064。業種別33指数 の騰落状況は、値上がり7、値下がり26。個別銘柄では、現在の株価 は大型新薬による利益成長を織り込んだとして、野村証券金融経済研究 所が格下げしたクミアイ化学工業が大幅安。10年1月期の連結経常利 益予想が前期比11%増のバルスは値幅制限いっぱいのストップ安。

半面、東証1部売買代金上位では三井不動産、住友不動産など不動 産株が堅調。日本の不動産株との連動性が高いきのうの米国のブルーム バーグREIT指数は2.3%高と3日ぶり急反発していた。海外原油先 物価格の上昇から、国際石油開発帝石も高い。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE