今日の国内市況:日経平均バブル後安値、債券先物高い-ドルもみ合い

週明けの東京株式相場は続落し、日 経平均株価の終値は昨年10月に付けたバブル経済崩壊後の安値を更新 した。景気悪化や株価の低迷が業績や財務体質などに悪影響を与えると して、銀行や保険株中心に売られた。三菱UFJフィナンシャル・グル ープは5年10カ月ぶりの400円割れ。

日経平均株価の終値は前週末比87円7銭(1.2%)安の7086円3 銭、TOPIXは10.86ポイント(1.5%)安の710.53。東証1部の 売買高は概算で17億3760万株、売買代金は同1兆1126億円。値上が り銘柄数は497、値下がり銘柄数は1088。

米国の雇用統計や国内の貿易統計など、国内外景気の厳しさを示す 経済指標が相次いだことで、TOPIXに続いて日経平均株価も終値で のバブル崩壊後安値を更新した。TOPIXは1983年12月以来、日 経平均は82年10月以来の安値水準。東証33業種のTOPIXの下落 寄与度トップは銀行で、値下がり率でも上位に入った。

景気低迷の深刻化で企業の財務体質への不安も高まっており、不動 産は東証業種別33指数で値下がり率首位。民間信用調査機関の東京商 工リサーチが発表した全国企業倒産状況では、2月の企業倒産件数は前 年同月比で9カ月連続して増え、2月としては6年ぶりの高水準だった。

債券先物が高い

債券市場では先物相場が高い(利回りは低下)。朝方は売りが先行 したが、1月の経常収支が13年ぶりに赤字に転落するなど指標が景気 悪化を示す弱い内容となる中、株式相場が朝高後に下げに転じたことが 買い材料となった。現物市場では中期債が堅調に推移した一方、超長期 や長期債は軟調となった。

東京先物市場で中心限月3月物は、前週末比15銭安の138円49 銭で取引を開始し、すぐに日中安値138円42銭まで下げた。その後は 徐々に水準を戻し、横ばい圏で推移した。午後の取引終盤にかけて買い が増えると、一時は17銭高まで上昇した。結局は10銭高の138円74 銭で終えた。3月物の日中売買高は1兆6407億円。

先物市場では、3月物の最終売買日を11日に控え、中心限月交代 に向けた、6月物への乗り換えが進んだ。この日の3月物と6月物との 限月間スプレッド(格差)取引は1兆2455億円と、初めて1兆円台に 乗せた。同取引の終値もマイナス15銭からマイナス2銭となった。

朝方発表された1月の経常収支は、1996年1月以来13年ぶりに 赤字に転落した。今週は、機械受注統計や昨年10-12月期の国内総生 産(GDP)改定値が発表されるが、いずれも景気の悪化を示す弱い内 容が見込まれており、相場を支えるとみられている。

こうした中、与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は9日午後の参 院予算委員会で、2009年度末の国・地方を含めた長期債務残高が804 兆円、対国内総生産(GDP)比で158%に上る見込みであることを明 らかにした。

現物債市場で、新発10年物の299回債利回りは、前週末比変わら ずの1.29%で取引を開始した。いったんは1ベーシスポイント(bp) 高い1.30%に上昇したが、そこでは買いが入り、午前の終値は1.29% だった。午後に入っても1.29%で推移したが、3時前後から水準を切 り上げ、再び1.30%に上昇した。その後は1.295%で取引された。

超長期債は下落。新発20年債利回りは3bp高い1.91%、新発30 年債利回りは3.5bp高い1.995%に上昇している。一方、新発5年物 の80回債利回りは0.5bp低い0.725%に低下している。

ドルが上下に振れる展開

週明けの東京外国為替市場ではドルが上下に振れる展開となった。 雇用情勢の悪化を受け、米経済の先行き不安が高まる一方、世界的な景 気悪化で米国への資金還流が継続するとの見方もくすぶり、ドルは方向 感の定まらない相場展開が続いた。

ドル・円相場は1ドル=97円90銭から98円52銭の間で乱高下。 日本の1月の経常収支が1996年1月以来、13年ぶりに赤字に転落し たことを受け、円売りが進む場面も見られたが、ドルの上値は重かった。

ユーロ・ドル相場も一時、1ユーロ=1.2727ドルまでユーロ買 い・ドル売りが先行。欧州中央銀行(ECB)当局者が過度の利下げを けん制したことがユーロ買いを後押ししたが、アイルランドの格下げ懸 念など欧州経済の先行き懸念が根強いなか、午後には早朝の水準を下回 る1.26ドル台前半までユーロ売りが進んだ。

今週は米国で12日に2月の小売売上高、13日に1月の貿易収支が 発表される。6日に発表された2月の米雇用統計では、非農業部門雇用 者数の減少幅が3カ月連続で60万人を上回ったほか、失業率が8.1% と1983年12月以来の高水準に上昇。雇用の悪化が進むなか、個人消 費や輸入の減少が予想以上のペースで進んでいるかが注目される。

日本の財務省が9日発表した1月の国際収支状況(速報)によると、 経常収支は1728億円の赤字となった。このうち、貿易収支は8444億 円の赤字で、赤字は3カ月連続。世界的な株安や円高の進行により所得 収支の黒字額も前年同月比31.5%減の9924億円と4カ月連続で縮小 した。

国際収支以外にも、今週は国内で1月の機械受注(11日)や昨年 10-12月の国内総生産(GDP)の2次速報(12日)が発表される。 日本の悪材料については2月中旬以降の円安進行で織り込まれた可能性 もあるが、指標結果が予想を大幅に下回った場合には円売り圧力が再び 強まる場面も予想される。

経常収支の赤字転落を受け、ユーロ・円相場は一時、1ユーロ= 125円3銭まで円売りが進行。しかし、日本株の下落を背景に、午後に は一時、123円98銭までユーロ売り・円買いが進んだ。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE