クラレ株反発、太陽電池向け素材生産量を7倍に拡大報道-新分野期待

光学向け化成品などを手掛けるク ラレの株価が一時、前週末比4.2%高の798円と反発。太陽電池に使 われる素材を開発し、供給量を現行の7倍まで拡大すると一部報道で伝 えられ、新分野での収益拡大を見込んだ買いが優勢となった。

7日付の日本経済新聞朝刊は、クラレが封止材と呼ぶ接合用部材 に高機能機種を投入、供給量を2011年度までに現状の7倍に拡大させ ると報じた。IR広報部・小山和士氏によると、建材用に使用される合 わせガラスに挟む素材に新しい封止材を開発した。

この製品は従来品に比べ絶縁性が2倍、ガラスとの密着性も高く、 耐久性にも優れる。天窓と一体となったタイプで、透明の太陽電池で需 要が伸びると予想。同社では、11年度にもマーケットが急成長すると 見て、体制作りを進めている。新製品の生産量は現在700-800トンあ り、これを11年度には5000万程度まで増やす。現在、生産拠点はヨ ーロッパだけだが、「アジアでの生産も検討したい」(IR広報部・小 山和士氏)という。

一方、日経新聞によると、太陽電池を巡っては1月から政府が導 入費用の一部を補助する補助金制度を再開。東京都など多くの自治体が 09年度から新たな補助金を導入する。10年度からは余剰電力を電力会 社が買い取る制度も始まる

東海東京調査センターの角山智信アナリストは、「クラレの製品 は高付加価値のものが多い上、不採算事業はいち早く撤退しており、財 務体質がすばらしい。このため、新しい分野に投資がしやすく、今回の ニュースはポジティブに受け止められやすい」との見方を示した。

このほか、同紙でガラス基板の中国生産を増強すると伝えられた旭 化成は、三菱UFJ証券が投資判断を「3(市場平均並み)」から「2 (アウトパフォーム)」に引き上げた材料もあり一時、5.6%高の323 円まで上げた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE