東京外為:ドルが上値の重い展開か、雇用悪化で米景気後退の深刻化意識

週明けの東京外国為替市場ではド ルが上値の重い展開が見込まれる。早朝の取引ではドル・円相場が前 週末のニューヨーク時間午後遅くに付けた1ドル=98円25銭付近で 推移。雇用の減少が止まらず、米国の景気後退の深刻化が意識される なか、積極的にドルは買いづらい。ただ、米国への資金還流の思惑も くすぶっていることから、一方的にドルが下落する可能性は低そうだ。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.2700ドル付近と前週末の水準 (1.2653ドル)からユーロが上昇。ユーロ・円相場も前週末の1ユー ロ=124円34銭から124円台後半とユーロが水準を切り上げている。

一方、国内では午前8時50分に1月の国際収支が発表される。ブ ルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、貿易 赤字の拡大を背景に経常収支は赤字転落が見込まれており、日本のフ ァンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)の悪化があらためて意識さ れそうだ。

米国の雇用減少止まらず

米労働省が6日に発表した2月の雇用統計によると、非農業部門 雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比65万1000人減少と、 3カ月連続で60万人以上の雇用減となった。減少幅はブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値(65万人減)とほ ぼ一致。ただ、1月は65万5000人減と、速報値の59万8000人減か ら下方修正され、家計調査に基づく2月の失業率は8.1%と、1983年 12月以来の高水準に上昇した。

雇用の悪化傾向が続くなか、米国では今週、12日に2月の小売売 上高、13日に1月の貿易収支の発表が予定されており、消費の減退が 予想以上のペースで進んでいるかどうかが注目される。

6日の海外市場ではドル売りが先行し、対円では一時、1ドル= 96円58銭と2月25日以来、約1週間半ぶりの水準までドル安が進ん だ。その後、米国時間に入るとドルの買い戻しが優勢となり、ドル・ 円は98円台を回復。しかし、98円台半ば付近では上値が重く、週明 け早朝の取引では一時98円12銭までドルが軟化する場面も見られて いる。

ドルは対ユーロでも前週末に一時、1ユーロ=1.2754ドルと2月 26日以来の安値まで下落。その後、いったん1.26ドル台前半までド ルは下げ渋ったが、週明けの取引では再び弱含む格好となっている。

日本の経常収支、約13年ぶり赤字転落か

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、 1月の日本の経常収支は153億円の赤字が見込まれている。赤字転落 となれば、1996年1月以来。貿易収支の赤字額は前月の1979億円か ら8116億円に拡大したもようで、貿易取引に絡んだ円買い需要の急減 が改めて意識されそうだ。

そのほかにも、今週は1月の機械受注(11日)や昨年10-12月の 国内総生産(GDP)の2次速報(12日)などが発表される予定で、 日本経済の先行き懸念から円に売り圧力がかかる場面も予想される。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE