債券はもみ合いか、米債安・株高を警戒-金融や景気懸念が支え(2)

債券相場はもみ合いが予想される。 前週末の米国市場で株高・債券安となったことが相場の圧迫要因となり そうだ。半面、金融不安や景気懸念が根強く、新発10年債利回りが節 目の1.3%台に乗せた水準では買いも期待される。

みずほインベスターズ証券マーケットアナリストの井上明彦氏は、 「動意が乏しくなる傾向がみられる中、週初は海外市場の動向から、再 度10年債利回りの1.3%を試す展開が予想される」という。先物市場 の限月交代が近づき、3月物から6月物への乗り換えの動きが中心にな るとの見方も示している。

東京先物市場の中心限月3月物は、前週末の通常取引の終値138 円64銭を若干下回って始まった後、日中は138円50銭から138円90 銭程度のレンジが予想されている。6日のロンドン市場で3月物は、東 京終値に比べて21銭高の138円85銭で引けた。

前週末6日の米債相場は反落。米10年債利回りは6ベーシスポイ ント(bp)高い2.88%程度。630億ドル相当の中長期国債の入札を翌週 に控えて売りが優勢となった。一方、米株式相場は反発。銀行株とエネ ルギー株が買いを集めた。ダウ工業株30種平均は32.50ドル上昇の

6626.94ドル、S&P500種は前日比0.1%高の683.38で終了した。

米労働省が発表した2月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (季節調整済み)は前月比65万1000人減少と、3カ月連続で60万人 以上の雇用減となった。また家計調査に基づく2月の失業率は8.1%と、 1983年12月以来の高水準に上昇した。予想中央値は7.9%だった。J Pモルガン証券チーフエコノミストの菅野雅明氏は「失業率は、2010 年初までに9.5%まで上昇の見込み」という。

6日の先物相場は堅調。金融不安を背景に欧州と英国が追加金融 緩和を実施したことや株安を受けて、円債買いが優勢となった。取引後 半にかけては、先物限月交代に向けた乗り換えの動きで伸び悩んだ。中 心限月3月物は前日比5銭高の138円64銭で引けた。3月物の日中売 買高は2兆1397億円。

新発10年債利回りは1.3%前後か

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは、前週末の終値

1.29%を若干上回る水準で始まり、日中ベースでは1.3%前後での取 引が見込まれる。

UBS証券チーフストラテジストの道家映二氏は、「米金融機関の 損失が拡大し続ける中、金融システム不安は強まっている」と指摘、底 堅い展開を予想している。

日本相互証券によると、6日の現物債市場で新発10年物の299回 債利回りは、前日比2bp低い1.29%で寄り付いた後、1.285%まで低 下した。その後は、若干水準を切り上げ、1.295%をつけた。結局、2 bp低い1.29%で取引を終えた。

一方、10年物国債の298回債利回りは、東京時間の前週末午後3 時時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、 三菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(B BYF)によると1.28%だった。

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