NY外為(6日):ドルと円が下落、円は週間で対ドル6週連安(2)

6日のニューヨーク外国為替市 場では、ドルと円が全主要通貨に対して下落。この日発表された2 月の米雇用統計を受け、世界的に経済が低迷する中で逃避先として の両通貨に対する需要が弱まった。

円の対ドル相場は週間ベースで6週連安と、2007年6月以降で最 長の下げを記録した。日本のリセッション(景気後退)深刻化に対する 懸念から円売りが先行した。主要6通貨のバスケットに対するICEの ドル指数は4日にほぼ3年ぶりの高水準まで上昇したものの、週間ベー スでは低下した。

バークレイズ・キャピタルの主任米国通貨ストラテジスト、ス ティーブン・イングランダー氏(ニューヨーク在勤)は「今の市場 ではドルのロング(買い持ち)ポジションが積み上がっている」と 指摘。「ドルに対するセンチメントがこの先変わるのではないかと 市場は神経質になっているため、ドルは崩れやすい状態にある」と 語った。

ニューヨーク時間午後4時現在、ドルの対ユーロ相場は 1ユーロ=1.2639ドルと、前日の1.2540ドルから0.8%下落。 一時は1ユーロ=1.2754ドルと、2月26日以来の安値を付ける 場面も見られた。円は対ドルで0.2%下げ1ドル=98円28銭 (前日は98円7銭)。対ユーロでは1.0%下げ1ユーロ=124円 20銭(前日は123円)。

ドルの対ユーロ相場は週間ベースでは0.2%上げ、週間ベースでは 4週連続で上昇した。円は主要16通貨すべてに対して下げた。ドルは 対円で0.7%上げ、6週連続高となった。

ドル指数

ICEのドル指数は0.7%下げて88.512となった。同指数は3月 4日に89.624と、2006年4月以来の高水準まで上昇した。逃避先と してのドル需要が強まったことが背景となった。

TDセキュリティーズの主任通貨ストラテジスト、ショーン・オズ ボーン氏(トロント在勤)は「逃避先としてドルに資金が流れていた が、その動きは後退し始めている。ドルは苦戦している」と語った。

米労働省が6日に発表した2月の雇用統計によると、非農業部門雇 用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比65万1000人減少した。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値では、 65万人の減少が見込まれていた。1月は65万5000人減と、速報値の 59万8000人減から下方修正された。家計調査に基づく2月の失業率 は8.1%と、1983年12月以来の高水準に上昇した。1月は7.6%だっ た。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「市場はより大幅な雇用減を織 り込んでいた。リスク回避目的のポジションがさらに手仕舞われるはず だ」と語った。

逃避先としての地位

テンパス・コンサルティングの為替トレーダー、マット・エスティ ーブ氏(ワシントン在勤)によると、米経済の減速を受けて逃避先とし てのドルの地位が後退すれば、ドルの対ユーロ相場はさらに下げる可能 性がある。

エスティーブ氏は「今の時点では、経済指標の内容は何カ月も極め て弱く、投資家の先行き不安感を募らせている」と述べた。

円対ウォン

円は対韓国ウォンで1.3%下げ、対スイス・フランでも1.2%下げ た。日銀の山口副総裁はインタビューで、リセッション深刻化による信 用不安を防ぐため、社債購入を拡大する可能性があるとの見解を示した。

円の対ドル相場は2月16日以来、6.3%下げている。内閣府が16 日に発表した昨年10-12月期の日本の国内総生産(GDP)1次速報 値は前期比年率12.7%減と、第1次石油危機直後の1974年以来の下 落率となった。

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