三菱自:ロシア極東市場に参入、販路拡大-今月から沿岸部に陸揚げ

三菱自動車は、ウラジオストック やナホトカをはじめとするロシア極東市場に参入する。同地区ではこれ まで日本の中古車が主流だったが、輸入規制の強化で新車に需要がシフ トするとみて、今月から沿岸部へ車両の直接搬送を開始する。将来は内 陸部にも販路を広げ、沿岸・東部地域でロシアでの販売量の1割程度ま で引き上げたいとしている。

三菱自の益子修社長は2月23日、ブルームバーグ・ニュースのイ ンタビューで、ロシアでの販売について「今までのビジネスモデルを変 える。多角化してコストも下げる。新しい地域にも売る」と述べた。こ れまでロシア向け車両はすべてフィンランドで陸揚げし、モスクワをは じめとする都市部などへ搬送していたが、「3月からナホトカやウラジ オストックで揚げて、沿岸地域をカバーする台数は全部、そこから出す。 遠回りはしない」という。

益子社長は同地区での販売について「今までは日本の中古車が入 っていたが中古車に対する輸入規制が強まり、今後は新車の需要が期待 できる。新しい顧客層に食い込んでいきたい」と述べた。社団法人ロシ アNIS貿易会ロシアNIS経済研究所の芳地隆之氏によると、ロシア の関税引き上げは1月12日で、3年から5年経過した中古乗用車の場 合、従来25%だったものが最大で35%に引き上げられたという。

さらに益子社長は「極東で揚げてその販売がうまくいけば、シベ リア横断鉄道を使いCIS(独立国家共同体)諸国に持っていく。そう すれば時間短縮、コストもミニマイズできる」と語った。三菱自による と、ロシア向け車両を日本からフィンランド経由で搬送すると約2カ月 かかるが、ナホトカやウラジオストックであれば2日程度で済むとして いる。

沿岸・東部地域での自動車需要はロシア市場全体の1-2%にと どまると、三菱自はみている。三菱自もこれまで沿岸・東部地域での販 売実績はほとんどない。また三菱自に限らず日本の自動車メーカーのロ シア事業はモスクワやサンクトペテルブルグといった都市部を中心に販 売を展開している。

三菱自は同国での販売を現地の有力企業ロルフに委託しており、 その販売網を通じて沿岸・東部地域に今回進出する。三菱自は同地区で の販売比率を将来的に全ロシア販売の10%にまで引き上げる方針。三 菱自の2008年度のロシアでの販売は10万2000台を計画している。

三菱自の株価は午前終値で前日比2円(1.7%)安の115円。

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