日本株は銀行中心反落へ、金融安定道半ば-S&P500は96年来安値

週末の東京株式相場は3日ぶりに反 落する見通し。米格付け会社が3大米銀の格付け引き下げの可能性を示 唆したことなどから、前日の米株式相場は金融株中心に急落した。シテ ィグループの株価は初めて1ドルを割れ、S&P500種株価指数は 1996年以来の安値を更新。金融不安の高まりから、三菱UFJフィナ ンシャル・グループなど銀行株中心に幅広い業種が売られそうだ。

三菱UFJ投信運用戦略部の石金淳シニアストラテジストは、「米 国の金融システム安定化はまだまだ道半ばだ。その道程は長いというこ とが、前日の米株式相場での金融株の下げに示されている」と指摘する。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の5日清算値は 7225円で、大阪証券取引所の終値(7410円)比で185円安だった。 取引開始直後はCMEの終値水準にさや寄せする格好で、日経平均株価 は下落する可能性が高い。

5日の米株式相場は急落した。金融システム不安から朝方から売り が優勢となり、S&P500種株価指数は1996年以来、9月18日以来 の安値を更新。米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービ スは5日、貸倒引当金の積み増し懸念から3大米銀のJPモルガン・チ ェースとウェルズ・ファーゴ、バンク・オブ・アメリカ(BOA)の格 付けを引き下げる可能性を示唆。これを受け、銀行株に売りが集中した。 シティグループの株価は一時97セントと、初めて1ドルを割り込んだ。

また、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が提出した年次 報告書に、「存続可能性を疑問」とする監査法人のコメントが含まれて いたことも嫌気され、主要3株価指数は軒並み下落。S&P500が前日 比30.32ポイント(4.3%)安の682.55。ダウ工業株30種平均は

281.40ドル(4.1%)安の6594.44ドル。ナスダック総合株価指数は 同54.15ポイント(4%)安の1299.59で終えた。

一方、朝方の東京為替市場では円買い・ドル売りが進んでいる。ド ル・円相場は1ドル=97円92銭から98円9銭付近で推移。前日の東 京株式相場の終了時間(同99円27銭)から円高水準となっている。

米金融システム不安の高まりや、為替相場の円高進行を受け、この 日の東京株式市場では、朝方から金融や輸出関連株中心に売りが先行し そうだ。また、中国の景気対策期待から、前日に買われた建機や鉄鋼、 海運株など中国関連業種株も下げる可能性が大きい。前日の米株市場で は、中国政府が全国人民代表大会で追加景気対策を打ち出さなかったこ とから失望感が広がり、建機大手のキャタピラーが7.7%安となるなど 中国関連株は売られている。

トヨタ系部品メーカーは売りか

足元業況の厳しさが警戒され、トヨタ自動車系の部品メーカー株も 下げそうだ。信用調査会社の帝国データバンクによると、トヨタグルー プ下請けの日本高周波は3日に事業を停止した。日本高周波はトヨタ紡 織の下請け企業。このほか、材料の出た個別銘柄では、2月の既存店売 上高が前年同月比7.7%減となったラウンドワンや、暖冬で秋冬物が伸 び悩んだことなどが影響し、2月の売上高が前年同期比19.5%減とな ったセシールも安くなりそうだ。

半面、調剤薬局など医薬事業における既存店の堅調や、新規出店効 果などから、第3四半期累計(08年5月-09年1月)の連結営業利益 が前年同期比23%増となったアインファーマシーズは堅調に推移しそ う。また、09年1月期の単独営業利益が従来計画から17%上振れたよ うだと発表した丸千代山岡家も上昇する公算がある。

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