今日の国内市況:日本株は続伸、債券下落-ユーロ軟調

東京株式相場は続伸した。きょうか ら中国で全国人民代表大会(全人代)が開幕、景気対策による経済浮揚 期待でコマツや新日本製鉄、商船三井、三菱商事など機械や鉄鋼、海運 、商社といった中国関連株が総じて上げた。ただ午後に入ると、中国株 が下落に転じた影響などもあり、日本株は伸び悩んだ。

日経平均株価の終値は、前日比142円53銭(2%)高の7433円 49銭。TOPIXは同9.51ポイント(1.3%)高の741.55。東証1 部の騰落状況は、値上がり銘柄数1282、値下がり325。東証業種別33 指数は28業種が上昇、下落は5業種。

午前の取引では先物に大口の買いが断続的に入り、日経平均は先物 主導で4営業日ぶりに一時7500円を回復した。日本時間きょう10時 ごろから中国・北京で全人代が開幕し、追加景気対策への期待が高まっ た。

中国の温家宝首相は演説で、内需拡大により2009年の経済成長目 標を8%とすることをあらためて表明した。これは、国際通貨基金(I MF)による予想の6.7%成長を上回る。ただ、投資を「大幅に増加」 する方針を表明したものの、規模は明らかにしていない。

東証業種別33指数の上昇率上位には、中国への物流の活発化を期 待して海運、原油需要の拡大期待を背景に鉱業が入った。インフラ工事 需要の拡大観測で建設や鉄鋼、機械、大手商社株の上昇も目立った。

もっとも、午後に入ると相場は伸び悩み、午後の日経平均の値幅は 80円以下とこう着感を強めた。上昇して始まった中国深セン総合指数 が下落に転じたほか、香港ハンセン指数、韓国総合株価指数などもマイ ナス圏で推移したため、積極的に上値を買う向きは少なかった。

また米国では、週末に重要経済指標である雇用統計の発表を控えて おり、不安感の根強い金融システム問題の行方を見極めようとする動き も日本株の上値を抑えた。シカゴ24時間電子取引システム(GLOB EX)のS&P500種株価指数先物は、基準価格比小安く推移した。

個別では、ゴールドマン・サックス証券が「早期黒字化の可能性が 高まった」などと指摘し、目標株価を引き上げた日本電波工業が連騰。 5日付の日本経済新聞朝刊で、08年6月-09年2月期の連結経常利益 が前年同期比45%増になったもようと報じられたウェザーニューズが 急反発した。みずほ証券と合併契約書を締結した新光証券、遊休不動産 の売却により今期決算で特別利益を計上する日立造船、来期上半期の世 界生産台数が今下半期比10%程度増える見通しの日産自動車も高い。

債券下落、米債安・株高や30年入札低調

債券相場は下落(利回りは上昇)。前日の米国債相場の続落や日経 平均株価が続伸したことが売り材料となった。この日実施された30年 利付国債入札結果が低調だったことも嫌気された。新発10年債利回り は1.31%と約1カ月ぶりの高い水準に上昇した。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比48銭安の138円51銭 で寄り付いた後、下げ幅を縮小し、日中高値138円81銭までやや戻し た。その後、再び売りが増加し、一時は138円49銭と、2月10日以 来の安値まで下げた。結局、40銭安の138円59銭で終了した。3月 物の日中売買高は2兆8261億円。

現物債市場で、新発10年物の299回債利回りは、前日比1ベーシ スポイント(bp)高い1.31%で取引を開始し、2月10日以来の高水 準をつけた。いったんは横ばいの1.30%まで水準を切り下げたが、そ の後、再び水準を切り上げ、午後3時半過ぎは1bp高い1.31%で推移 している。また新発5年債利回りは1bp高い0.74%で推移。

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)2.4%の30年利付 国債(29回債、3月発行)の入札結果は、最低落札価格が108円30 銭、平均落札価格は108円61銭となった。

最低価格は、市場予想(108円55銭)を下回り、最低と平均落札 価格の差である「テール」は31銭と、前回債の13銭から大幅に拡大 した。応札倍率は2.50倍と前回債の3.29倍から低下した。

ユーロ軟調、ECB利下げ継続観測重し

東京外国為替市場ではユーロが反落した。ユーロ・ドル相場は一時 ユーロ=1.2576ドルと、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた

1.2661ドルからユーロが水準を切り下げた。欧州中央銀行(ECB) の政策決定会合を控えて、一段の金融緩和姿勢が示される可能性が警戒 され、ユーロに売り圧力がかかった。

一方、ドル・円相場は対ユーロでのドル買いが波及して、午後の取 引で一時1ドル=99円53銭と、昨年11月5日以来、約4カ月ぶりの 水準までドル高・円安が進んだ。

今回のECB会合については、ブルームバーグ・ニュースがまとめ た市場予想で0.5ポイントの利下げが見込まれており、政策金利は

1.5%となる見通し。同時に発表されるユーロ圏の景気見通しの内容次 第では、利下げ継続観測が生じる可能性が警戒された。

また、ECBのトリシェ総裁は3日に、「非伝統的な手法を必要に 応じていつでも適用することができる」と発言。市場では、この日の会 合後の記者会見で量的緩和に言及する可能性があるとみられており、一 段のユーロ売りにつながる公算もある。

ユーロ・円相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=125円65銭と 、2月26日以来の水準までユーロ高・円安が進んでいたが、この日の 東京市場では124円88銭までユーロが下押される場面もみられた。

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