台湾当局主導で半導体6社が新会社-エルピーダなどと統合も(4)

台湾経済部(経済省)は5日、半導 体産業を再生させるため、台湾のDRAMメーカー6社を統合し傘下 に置く新会社の統括責任者に、聯華電子(UMC)の宣明智名誉副会 長(57)を指名した。

尹啟銘経済部長は台北で記者会見し、「台湾メモリー」が新会社の 社名で、当局の出資比率は50%未満となると発表した。台湾の半導体 メーカーである力晶半導体(パワーチップ)、レックスチップ、茂徳科 技(プロモス)、華邦電子(ウィンボンド)、南亜科技(ナンヤ)、 華亜科技(イノテラ)が統合協議に入り、6カ月以内の完了を目指す。

台湾勢を1つに再編した上でコスト競争力の高い海外企業の技術 導入を図るため、エルピーダメモリや米マイクロン・テクノロジーと も交渉し、統合に加わるよう協議する。宣氏は、エルピーダやマイク ロンとの協議は3カ月以内に終える意向だと述べた。台湾の半導体産 業再編に対する政府の支援額は明らかにしなかった。

今回の業界再編は1999年以来で最大規模。市場低迷が10年以上 に及ぶ中、老朽化工場を閉鎖し製品の供給過剰の緩和につながるとと もに、中小メーカーが韓国のサムスン電子と競争する上で貢献すると みられる。今年のパソコン出荷台数は最悪の12%減が見込まれており、 世界的なリセッション(景気後退)によって業界の低迷は長期化する 恐れが出ている。

ポラリス・セキュリティーズ(台北)のチェン・リウェイ氏は、 「宣氏はDRAM生産で経験があり、新会社の経営に関しても中立的 なはずだ」と評価。一方で、「課題は、異なる技術と背景の会社をどの ようにマネージするかだ」と指摘した。

エルピーダは発表について、「内容をよく吟味し、今回の計画に参 加するかどうか対応を決めたい」(広報担当の靏巻道也氏)としている。 マイクロンのシンガポール在勤広報担当、ラビ・ラジョー氏は電話で、 同社は協議についてコメントしないと話した。

業界再編

モルガン・スタンレーは2月24日付のリポートで、台湾当局が持 ち株会社を設立し6社を統合する意向だと指摘。この持ち株会社はそ の後、エルピーダに出資し、マイクロンとの提携を図るもようだとの 見方を示していた。レックスチップはエルピーダと力晶の合弁会社。

半導体スポット市場を運営するDRAMエクスチェンジ・テクノ ロジーによれば、この台湾6社は昨年10-12月期に世界で販売された DRAMの23%を生産しており、サムスンの25%に肉薄している。6 社にエルピーダとマイクロンを加えれば、51%になるという。

台湾6社と日米2社のうち、提携関係にあるパワーチップとエル ピーダ、ナンヤとマイクロンは、それぞれ合弁会社のレックスチップ とイノテラを設立し台湾で生産している。

エルピーダの坂本幸雄社長は従来、台湾のDRAM業界再編につ いて「マイクロンとエルピーダを核とする2つのグループに分かれる 可能性がある」との見方を示す一方で、「台湾の全社がエルピーダのテ クノロジーベースで一緒にやっていくことが理想」とも発言していた。 台湾が6社を一気に統合する方針を決めたことで、パートナーをエル ピーダかマイクロンのいずれか1社に絞る可能性も出てきた。

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