第一生命の中村氏:09年度長期金利1.0-1.5%、公的関与で低位安定

第一生命保険債券部長の中村雅一 氏は4日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、2009年度 の長期金利について、1.0-1.5%のレンジを予想し、欧米の金融不安 を背景に、各国政府の公的関与が強まっていることを低位安定要因に挙 げた。需給懸念による金利上昇は限定的とみている。

今年度の長期金利について、「マクロ経済を見ると景気は下向きで 、金利は低下傾向」として、ボックス圏での推移を見込んでいる。また 「公的資金を含めた各国政府の関与が強まると、競争環境が減少するの で債券、株式、為替とも動かないだろう」とも述べた。

一方、「経済対策の効果が出てくれば、景気はやや良くなる」との 見方も示し、その場合は、金利低下を抑制するとの見方も示した。

中村氏は、ドル・円相場は85円-105円程度で推移すると想定し ている。「これまで円高になったのは、機関投資家や個人が外貨を売っ て円に戻し、キャリートレード(低金利の円で調達した資金を高金利通 貨などに投資する取引)の巻き戻しが続いた。リスク回避で円に資金が 戻っていたため。しかし、内外金利差がなくなっており、すぐに外債や 外国株に資金が向かうこともない」と説明した。

欧米の金融不安の行方が焦点

今後の焦点としては、米国や東欧での金融不安を挙げ、「金融機関 のバランスシートがどれだけ傷んでいるのかが明確になり、損失を確定 し、公的資金が注入されるか。レバレッジ解消がいつ収まるか次第」と の考えを示した。

政府・与党の追加経済対策に対しては、「需給ギャップが20兆円 あるので、20-30兆円という声が出ているが、真水がどのぐらいにな るかによる」としながらも、日本は経常黒字国、貯蓄過剰であることか ら、「需給懸念が強まっても2%を目指すということはない。債券を売 っても、資金の行き先は結局のところ債券しかない」と語った。

各国の金融政策の効果は限定的

日本銀行の政策について、①政策金利0.1%をゼロ金利・量的緩和 にする②国債買い入れの増額③為替介入-などがあるものの、選択肢が 限られると指摘する。「日銀がどういう手を打っても、マクロ経済に大 きな影響はないだろう。単独で介入しても効果はない」と述べた。

今週、欧州中央銀行(ECB)・英イングランド銀行(BOE)の 利下げが予想されていることに対しても、「市場は織り込んでいると思 う。各国中銀の政策は手が限られており、反応しづらい。国債購入なら 多少影響はあるが、金融政策、非伝統的手段を講じても効かない」との 見方を示した。

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