中国:09年の投資「大幅増加」へ、温首相が全人代で政府活動報告(2)

中国の温家宝首相は5日北京で開 幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で政府活動報告を行 い、景気減速に対応し2009年の投資を「大幅に増加」する方針を表 明した。

温首相は政府活動報告で、「われわれは先例のない困難と課題に 直面している」と述べ、中国は「できるだけ早急に現在の景気の下降 を反転させる」必要があると言明した。

中国経済は輸出減少で7年ぶりの低成長に陥り、2000万人に上 る移住者の雇用が失われており、社会不安を招くリスクが高まってい る。上海総合株価指数が4日、前日比6.1%高と、過去4カ月で最大 の上昇を演じたのは、中国政府が5日に新たな景気刺激策を発表する との観測が広がったためだ。

ステート・ストリート・グローバル・マーケッツ(香港)のスト ラテジスト、ドワイフォー・エバンス氏は「景気減速の持続が、毎年 数百万人の新規労働力が生まれる中国経済に与える影響に対応するこ とが、 中国政府の課題だ」と述べ、「雇用創出がまさしく焦点にな っている」と指摘した。

温首相は、インフラ整備を中心とする公共投資の規模が09年は 9080億元と2倍余りに増加すると述べた。ただ、2年間で4兆元規模 の景気刺激策については、増額を発表しなかった。

同首相によると、社会保障費は17.6%増加し、科学技術投資は

25.6%の伸びとなる見通し。小規模ビジネスの振興基金は2倍強の96 億元とする。

8%成長目標

温首相の全人代での政府活動報告は、米大統領の一般教書演説に 相当する。温首相は報告で、09年の経済成長目標を8%とすることを あらためて表明した。これは約20年ぶりの低成長となる6.7%成長を 予測する国際通貨基金(IMF)よりも楽観的な見方だ。

景気減速による歳入減少や政府の景気対策費の影響で09年の財 政赤字は7500億元となる見通しで、地方政府を含めると9500億元に 膨らむ見込みだが、国内総生産(GDP)比は3%以内にとどまる見 通し。

09年のインフレ率目標は4%と、08年実績の5.9%を下回る水 準とした。景気減速や商品価格の低下で年内にデフレの可能性が高ま っている。

温首相は世界的な金融危機が「依然として拡大しており、まだ底 打ちしていない」との認識を示し、世界的なデフレ傾向が一段と鮮明 になりつつあると付け加えた。また、貿易保護主義が台頭していると の見方も示した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE