東京外為:ドル・円もみ合い、中国景気期待でリスク選好も-99円前後

朝方の東京外国為替市場ではド ル・円相場が1ドル=99円ちょうどを挟んでもみ合い。中国政府の景 気刺激策に対する期待感から投資家のリスク許容度回復が連想されて 低金利の円売りが先行。ただ、この日は欧州中央銀行(ECB)の政 策決定会合を控えて、利下げ継続観測が強まれば、ユーロ売り・円買 いに圧力がかかる可能性が警戒されている。

ソシエテ・ジェネラル銀行の斉藤裕司外国為替本部長は、中国の景 気対策期待を背景とした株の堅調さが「リスクテイク」につながるとの 見方が生じていると指摘。商品市況も回復して、オーストラリア・ドル などの資源国通貨が値を戻していることから、クロス・円(ドル以外の 通貨と円の取引)中心に円に売り圧力がかかりやすいとみている。

半面、斉藤氏は、ECBが量的緩和に言及する可能性があるとし たうえで、「もっと積極的な姿勢を示した場合は、ユーロ売りにつな がり、対ユーロでの円買い戻しがドル・円相場に波及する展開も警戒 される」としている。

中国政策期待で株価反発

世界同時不況が深刻化するなか、中国での需要拡大が期待され、 前日は日本株をはじめとして、世界的に株価がほぼ全面高。ダウ工業 株30種平均も一時は前日比の上げ幅が200ドルを超える場面もみら れ、プラスを維持して取引を終えている。

外為市場では、投資家のリスク許容度が増すとの期待感から低金 利の調達通貨とされている円とドルから、金利差のあるユーロなどに 資金がシフトする動きが先行。ユーロ・ドル相場はこの日の東京時間 早朝の取引で一時1ユーロ=1.2664ドルと、2営業日ぶりの水準まで ユーロ高・ドル安が進んでいる。

ドル・円相場は前日の海外市場で一時1ドル=99円49銭と、昨年 11月5日以来、約4カ月ぶりの水準までドル高・円安が進行した。

一方、ユーロ・円相場では円売りが進み、海外市場で一時1ユー ロ=125円65銭と、2月26日以来の安値を付け、東京市場では125円 前半で推移している。

中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)がこの日に開幕 するが、政府は消費てこ入れや輸出の拡大、株式市場での取引増加を 目指し、税制の変更を計画している。

米雇用指標が悪化

一方で、給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プ ロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが4日に発表した 給与名簿に基づく集計調査によると、2月の米民間部門の雇用者数は前 月比69万7000人減少した。

ブルームバーグがまとめた市場予想の63万人減を上回る雇用減少と なったことで、6日に政府発表の雇用統計を控えて、雇用情勢の悪化懸 念が強まる格好となり、リスク回避に伴うドルへの資金回帰観測はくす ぶりそうだ。

また、ECBが金融政策決定会合を開くが、同時に発表されるユー ロ圏の景気見通しの内容次第では、利下げ継続観測が生じる可能性があ り、ユーロ高・ドル安の進行が限定される面も残る。

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