今日の国内市況:株は反発・債券軟調、円は対ドルで約4カ月ぶり安値

東京株式相場は3営業日ぶりに反発。 5日からの中国の全国人民代表大会を控え、中国政府による追加経済対 策、景気浮揚への期待が広がった。この日発表された2月の中国製造業 購買担当者指数(PMI)も回復を示唆し、中国での需要拡大期待でコ マツやクボタなどの機械株のほか、JFEホールディングスなどの鉄鋼、 ガラス・土石製品、非鉄金属といった素材関連業種が高い。

日経平均株価の終値は前日比61円24銭(0.9%)高の7290円96 銭。TOPIXは同5.24ポイント(0.7%)高の732.04。東証1部の 売買高は21億2426万株、売買代金は1兆3378億円。騰落銘柄状況は 値上がり銘柄数1199、値下がり395。

日本株は午後の取引開始直後に上昇に転じた。米国の金融システム 不安が長期化する中、朝方は売り優勢で始まり、日経平均は昨年10月 に付けたバブル崩壊後の終値ベースの安値7162円を再び下回る場面も あった。しかし、午後からは相場の雰囲気が一変した。

きっかけは、午前に発表された中国製造業購買担当者指数(PM I)。2月の同指数は49となり、1月の45.3から回復。活動の拡 大・縮小の分かれ目となる50を5カ月連続で下回ったが、昨年11月 に付けた過去最低の38.8からは改善傾向にあり、3カ月連続の上昇と なった。景気刺激策で中国景気は順調に回復していることが示された。

これを受け、中国上海総合指数は一時上昇率が5%を超すまで上昇。 香港ハンセン指数、韓国総合株価指数などアジアの主要株価指数も上昇 した。東京市場では、中国需要の拡大期待から機械や鉄鋼株といったイ ンフラ整備関連の銘柄が上げ幅を広げ、相場を押し上げた。

ロイター通信は4日午前、昨年11月に発表した4兆元を上回る規 模に景気対策を拡大する見通しだと報道。国家統計局の元局長である李 徳水氏が4日、北京で明らかにしたところによると、中国の温家宝首相 は5日、新たな景気刺激策を発表する。中国では5日から全国人民代表 大会が開催される。

午後の日経平均はじり高となり、この日の高値圏で終了。TOPI Xの上昇寄与度上位には機械や鉄鋼のほか、朝方は売られていた電機、 銀行も入った。ただ、4日に米自動車販売の急減が明らかになったトヨ タ自動車など自動車株は終日軟調だった。関西電力など電気・ガス株、 NTTなど情報・通信といったディフェンシブ業種も安い。

債券は先物軟調-決算対策売り警戒

債券市場では先物相場が軟調(利回りは上昇)。朝方は、前日の米 国債相場が下落したことを受けて売りが先行した。その後、日経平均株 価が反発に転じたことや3月決算期末に向けた益出し売りも警戒された。 半面、超長期債相場は堅調となり、長期ゾーンの現物債を支えた。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比6銭安の139円14銭で 取引を開始。直後に139円25銭に上昇したが、その後、一時138円 93銭まで下げた。21銭安い138円99銭で終了。終値で139円を下回 ったのは2月10日以来。3月物の日中売買高は2兆508億円。

現物債市場で、前日に入札された新発10年物の299回債利回りは、 午前9時40分前後になってようやく、前日終値と同水準の1.30%で 取引を開始した。午後に0.5bp高い1.305%に上昇した後、いったん 1bp低い1.29%まで下げた。その後は1.30%で取引された。

超長期債は堅調。あす30年債入札を控え、午前の新発30年債利 回りは小幅上昇していたが、午後に入り2bp低い1.95%に低下。新発 20年物の108回債利回りは1.5bp低い1.90%で推移した。

日本銀行の須田美矢子審議委員は4日午前、京都市内で講演し、経 済・物価情勢の先行きに対する下振れリスクがある程度顕在化した場合 は「機動的で柔軟な対応」も必要と述べ、「いざとなれば、通常の政策 ルールを逸脱するほどの思い切った策を打つ」との姿勢を示した。債券 相場は発言内容に新味がないとして反応薄だった。

3日の米国債相場は反落。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FR B)議長が議会証言で、金融システムはまだ安定していないとの見方を 示したため、銀行支援の財源となる国債の発行が増加するとの観測が強 まった。米10年債利回りは5ベーシスポイント(bp)上昇の2.92%程 度。一方、米株相場は5日続落した。

財務省は5日、30年利付国債入札を実施する。今回(3月債)は、 前回入札された表面利率(クーポン)2.4%の29回債と銘柄統合され るリオープン。発行予定額は前回債より1000億円減の5000億円程度。

ドルが対円で約4カ月ぶり高値

東京外国為替市場では午後の取引時間遅くに、ドルが対円で一段高 となっている。一時は1ドル=98円81銭と、昨年11月10日以来、 約4か月ぶりの高値を付けた。世界不況の深刻化を背景に、リスク資産 からドルへの資金還流が連想された。

対ドルでの円売りがユーロ・円相場に波及し、一時1ユーロ=123 円76銭と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた123円31銭か らユーロ高・円安方向に振れた。ただ、ユーロの対ドル相場も一時1ユ ーロ=1.2457ドルと、昨年11月21日以来、約3カ月ぶりの安値を更 新した。

米国では保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(A IG)が過去最悪の赤字を計上。政府の追加支援が決定されるなか、連 邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は3日に上院予算委員会 で行った証言で、金融システム支援に向けた資金を拡大する必要に迫ら れる可能性があると発言した。

オーストラリア統計局がこの日に発表した昨年10-12月期の実質 国内総生産(GDP)は前期比0.5%減少と、前期の0.1%増からマイ ナスに転じた。市場予想の0.2%増も下回り、発表直後から豪ドル売り が活発化した。

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