タカラバイ株が大幅続伸、iPS細胞作製用試薬販売へ-研究推進一助

バイオテクノロジー国内最大手のタ カラバイオの株価が大幅続伸。一時は前日比7.7%高の18万8000円ま で買われ、約1カ月ぶりの高水準となった。再生医療への応用が期待さ れる新型万能細胞(iPS細胞)の作製効率を高める試薬の開発に成功、 3月30日から同試薬を販売すると発表した。同社の技術力の高さやiP S細胞の将来性などを評価する向きから買いが入ったようだ。

今回売り出すのは、同社の遺伝子導入技術「レトロネクチン」法を 応用した試薬。現在、広く使われるポリブレン法に比べ、10-30倍効率 が良いという。試薬は1セット15万7500円。国立大学や医薬品会社な どへの販売を想定しているほか、目的細胞にiPS細胞作製遺伝子を導 入する受託サービスも実施、「2010年度までに約1億円の売り上げを見 込んでいる」(同社バイオインダストリー部の林義弘氏)。

エース証券の池野智彦シニアアナリストは、「iPS関連研究では 遺伝子導入がキーテクノロジーで、タカラバイオはiPS関連研究の代 表企業」と指摘。今回の試薬は「先端バイオのデパートを標ぼうする同 社にとって、当然持っておくべき製品」(池野氏)であり、中長期で同 社の魅力を高めるプロジェクトになるとみている。

iPS細胞は、京都大学の山中伸弥教授らの研究グループが世界に 先駆けて作製した人工多能性幹細胞で、体中のあらゆる細胞に際限なく 増殖することができると言われている。将来はヒトの組織や臓器の再生 にも役立つとされ、日本政府は国をあげて研究を促進、文部科学省など バイオ関連3省は向こう5年間で100億円超の予算を付ける方針。

タカラバイオでは今回の成果について、5日から開催される日本再 生医療学会総会(東京)で学会発表を行う予定。

文部科学省のライフサイエンス関連ホームページ {http://www.lifescience.mext.go.jp}

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