NY外為:ドル上昇、98円台-FRB議長証言で安全への逃避(2)

3日のニューヨーク外国為替市場で はドルが上昇。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(I CE)のドル指数は2006年4月以来の最高水準に上昇した。バーナン キ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が上院予算委員会で銀行シス テムはまだ安定していないと発言したことで、安全への逃避でドル需 要がさらに強まった。

朝方の取引では、全米不動産業者協会(NAR)が発表した1月の 中古住宅販売成約指数は前月比7.7%低下の80.4と、ブルームバーグ がまとめたエコノミスト予想中央値の2倍以上の低下率となったことも ドル買いにつながった。一方、円は対オーストラリア・ドルで下落。オ ーストラリア準備銀行が政策決定会合で、過去7カ月で初めて政策金利 を3.25%に据え置き、高利回り通貨である豪ドルに妙味が増した。

TDセキュリティーズの主任通貨ストラテジスト、ショーン・オズ ボーン氏(トロント在勤)は「市況が悪化するにつれ、ドルが上昇する 状況になっている。為替市場では、ドルは今も避難先として好まれてい る」と語った。

ニューヨーク時間午後4時01分現在、ドルの対ユーロ相場は 1ユーロ=1.2577ドルと前日の1ユーロ=1.2578ドルからほぼ変 わらず。一時は0.4%上昇する場面も見られた。一方、円は対ユーロ で0.9%下げ、1ユーロ=123円66銭(前日は1ユーロ=122円 58銭)。ドルは対円で0.8%上げ、1ドル=98円24銭(前日は1 ドル=97円45銭)で推移している。

韓国ウォンは対ドルでほぼ11年ぶりの安値から反発。ウォン下落 に歯止めを掛けるため韓国政府が介入するとの観測が広がったことが背 景。ウォンは2日に対ドルで1997年以来の安値を付けた後、この日は

1.2%上昇した。

ドル指数

主要6通貨のバスケットに対するICEのドル指数は89.327と、 2006年4月以来の最高に達した。投資資金がドルに逃避したことが背 景。

バーナンキ議長は3日、上院予算委員会で証言し、金融システム支 援に向けた資金を現在認められている7000億ドルから拡大する必要に 迫られる可能性があると発言。財政赤字の急拡大というコストを支払っ てでも、積極的な対策を取るよう議会に求めた。

ガイトナー米財務長官は3日、下院歳入委員会で証言し、金融安定 化計画には「一段のコスト」が必要になる可能性があるとの見方を示し た。

オズボーン氏は「市場は特にガイトナー長官から相場を動かす強い 内容の発言を期待しているが、それが得られない、というのが現在の状 況ではないかと思う」と述べ、「こうした状況もドルの上昇にやや貢献 している」と付け加えた。

オーストラリア経済

4日に発表される昨年10-12月(第4四半期)の豪成長率は

0.2%と予想されており、高利回り通貨の需要増につながっている。

ナショナル・バンク・オブ・カナダの外国為替担当マネジングディ レクター、ジャック・スピッツ氏(トロント在勤)は「トレーダー勢は 豪ドルやニュージーランド・ドル買いに向かっている」と述べた。

日本の政策金利は0.1%、米国もほぼゼロ金利であるのに対し、ニ ュージーランドの政策金利は3.5%となっている。

円はユーロとドルに対して下落。トヨタ自動車が59年ぶりに最終 赤字を計上する見通しであり、200億ドルの公的資金を求める可能性が あるとNHKが報じたことが背景となった。

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