東京外為:ユーロ反発、RBA据え置きで豪ドルにつられ買い戻し優勢

東京外国為替市場では、ユーロが約 1週間ぶり安値から反発した。オーストラリア準備銀行(RBA)によ る予想外の政策金利据え置きを受け、対ドル、対円でオーストラリア・ ドルの買い戻しが活発化したことが影響した。今週5日には欧州中央銀 行(ECB)の定例理事会が予定されている。

ユーロは対円で一時、1ユーロ=123円76銭まで上昇。朝方には2 月24日以来の安値となる121円75銭までユーロが売られていた。

ユーロ・ドルも1ユーロ=1.2675ドルと、朝方に付けた同19日以 来の安値1.2539ドルから100ポイント以上ユーロが買い戻された。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の清水昭男グループマネジャーは、 週後半に開かれる欧州の金融政策決定会合を前に、「市場はRBAの据 え置き決定にやや不意を付かれた感じ。全般的にユーロの下押し圧力が 強く、ポジションも若干ショート(ユーロの売り持ち)になっていたた め、RBAの決定を受けてユーロの買い戻しが優勢になっている」と説 明する。

RBAが予想外の据え置き

RBAは3日の政策決定会合で、政策金利である翌日物オフィシ ャル・キャッシュレートを3.25%で据え置いた。政策金利が変更され なかったのは過去7カ月間で初めて。ブルームバーグ・ニュースが事 前にまとめたエコノミスト調査では、回答者18人中14人が少なくと も0.25ポイントの利下げを予想。据え置き予想は4人だけだった。

豪ドルは朝方に対ドルでは約1カ月ぶり安値となる1豪ドル=0.62 ドル台後半まで下落していたが、1月の小売売上高が予想外の増加を示 し、さらに正午すぎにRBAが据え置きを発表されると0.64ドル台前半 まで買い戻しが進行。豪ドル・円も朝方付けた安値から1円50銭以上値 を戻し、1豪ドル=62円台後半まで値を上げている。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、 ECBは5日の定例理事会で政策金利を0.5ポイント引き下げ、1.5% に設定する見通し。清水氏は、「現時点でECBの利下げ予想に変化 はない」としながらも、RBAの据え置き決定が心理的な影響を与え るか可能性があると指摘する。

豪ドルの反発を背景にポンドも上昇。エコノミスト調査では、イン グランド銀行は5日の金融政策委員会(MPC)で政策金利を1%から

0.5%に引き下げるとの予想が大勢を占めている。

ドル・円はレンジ内の動き

一方、ドル・円相場は朝方に1ドル=97円ちょうどを割り込む場 面も見られたが、最近のレンジの下限付近ではドル買い意欲が強く、 豪ドル・円やユーロ・円が急速に切り返すなか、午後には97円台後半 と前日の高値付近まで値を戻した。

みずほコーポレート銀行国際為替部の加藤倫義参事役は、NYダウ が6800ドルを割り込むなど世界的に株安が進むなか、「基本的にはリス クを縮小しようという動きが続く」と予想。その上で、これまでは米国 への資金回帰の動きがドル買いにつながっているが、「これ以上株価が 下がると逆に本邦投資家からの円買いのレパトリエーション(自国への 資金回帰)が発生する」可能性があるとみている。

2日の米国株は、保険大手アメリカン・インター ナショナル・グル ープ(AIG)が米企業史上で最悪の損失を計上したことを受けて急落。 ダウ工業株30種平均は1997年以来初の7000ドル割れで取引を終了した。

3日の東京株式市場でも日経平均株価とTOPIXが終値ベースで 今年の安値を更新している。

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