TOPIXは再びバブル崩壊後安値、米金融と景気不安-午後下げ渋る

東京株式相場は続落。TOPIXの 終値は、2月24日に付けたバブル経済崩壊後の最安値(730.28)を1 週間ぶりに更新した。米国の金融システム不安の深刻化や不況の長期化 などが警戒され、みずほフィナンシャルグループやキヤノン、国際石油 開発帝石など銀行、輸出株の一角、資源関連株中心に安い。ただ、政府 による株価対策期待などから、午後は急速に下げ渋った。

住友信託銀行マーケット資金事業部門の瀬良礼子マーケット・スト ラテジストは、「米金融対策は後手に回っており、バブル崩壊後の日本 を思い出す」という。さらに、日本の場合は貸し出しという単純な商品 だったが、「米国は証券化という複雑な商品であり、抜本的に解決する 方向にはなかなか進まない」と指摘していた。

日経平均株価の終値は、前日比50円43銭(0.7%)安の7229円 72銭でことしの安値を更新。TOPIXは同7.79ポイント(1.1%) 安の726.80。東証業種別33指数は27業種が下落、6業種が上昇。東 証1部の騰落銘柄状況は値下がり1131、値上がり440。

日経平均もバブル後安値意識

日経平均は朝方一時191円安の7088円と、バブル経済崩壊後の終 値ベースの最安値(7162円、08年10月27日)を1週間ぶりに再び下 回り、取引時間中の最安値(6994円、08年10月28日)も視野に入れ た。背景は、米金融機関の経営のさらなる悪化に対する警戒感だ。4度 目となるAIGの資本注入が2日早朝に発表されたものの、米企業とし て過去最悪となる巨額赤字が判明、市場では「いくら注ぎ込んでも、事 態は良い方向に進んでいない」(日興コーディアル証券の橘田憲和スト ラテジスト)と、不安心理が強い。

2日の米株式相場は金融株中心に急落し、ダウ工業株30種平均は 約12年ぶりの7000ドル割れを記録。昨年高値(1万3279ドル、1月 2日)からほぼ半分の水準に落ち、下値模索の展開となっている。金融 機関の救済に膨大な資金が必要となるが、「すべての金融機関を国有化 することは無理。救済されなかった金融機関はどうなるのか、といった 警戒感が続いている」(いちよし投資顧問の秋野充成運用部長)状態だ。

下げ止まらない米国株や金融不安の長期化などを警戒し、東京市場 では朝方から金融や電機、化学など輸出株の一角に売りが先行。需要減 少懸念から原油相場が大幅下落したことを受け、鉱業や石油・石炭製品、 大手商社株の下げも目立った。

CME水準は下回らず、株価対策期待

ただ、午後から相場は急速に下げ渋り、シカゴ先物市場(CME) の日経平均先物3月物の2日清算値7070円を一度も下回らなかった。 SMBCフレンド証券の中西文行ストラテジストによると、「『必要以 上の株価下落は看過できない』という与謝野馨財務・金融・経済財政担 当相の午前の発言を受け、政府による株価対策期待が高まった」という。

与謝野財務相は3日午前の閣議後会見で、日本株相場について「ニ ューヨーク株式市場が299ドル下げた心理的影響が日本の株価に影響 している。静かに見守るが、必要以上の下げは看過することはできない ことは、日本経済のことを考えれば当然」と警戒感を示した。

第一生命経済研究所の嶌峰義清主席エコノミストは、「3月は会計 期末。時価会計を導入しており、株価が大きく落ち込むと、金融機関や 一般企業の業績に大きな損害を及ばしてしまう。一時的な要因で実体経 済に深刻な影響を与えることは避けようとしている」と解説していた。

百貨店売られる、ポイントやJAL反発

金融、信用不安の根強さを裏付け、東証1部の下落率上位には外国 株のシティグループ、バンク・オブ・アメリカをはじめ、株価低位のN ISグループ、連日大幅安の名古屋銀行は52週安値を更新。パシフィ ックホールディングスやケネディクスなど不動産株も入った。また、2 月月次売上高の不振を受け、三越伊勢丹ホールディングス、Jフロント リテイリング、高島屋など百貨店株も軒並み売られた。

このほか、09年10月期の業績予想の下方修正と配当計画の減額を 発表した巴工業が2カ月半ぶりの安値を更新。2010年1月期の連結営 業利益予想を前期比47%減と計画した積水ハウスは24年ぶりの安値と なった。09年3月期の連結営業利益予想を19%減額修正したマルハニ チロホールディングスも大幅安

半面、09年2月期の連結営業利益が従来予想から上振れたようだ と発表したポイントが急反発。3日付のロイター通信が、東京都内の大 型オフィスビル3棟を売却する方針と伝えたダヴィンチ・ホールディン グス、野村証券金融経済研究所が拡大したJALは午後に買われた。

新興3市場も下落

国内新興3市場も下落。ジャスダック指数の終値は前日比3.4%安 の39.91と、5日ぶりの40ポイント割れ。東証マザーズ指数は同

0.9%安の289.70、大証ヘラクレス指数は同1.2%安の438.38だった。

個別では、09年7月期の営業損益が2億2000万円の赤字見通し となったアルチザネットワークスがストップ安比例配分。楽天やセブン 銀行、第一興商なども売られた。半面、ソネット・エムスリーが1株7 万円でTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したメビックスは ストップ高買い気配のまま終了。オプト、ディーディーエスなどが高い。

--共同取材:近藤 雅岐、曽宮 一恵  Editor:Shintaro Inkyo

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