東京外為:ドル・円もみ合い、株安で本国への資金回帰観測-ユーロ反発

午前の東京外国為替市場では、ド ル・円相場がもみ合い。朝方には一時、1ドル=97円ちょうどを割り 込む場面も見られたが、世界的な株安で米国への資金回帰が続くとの 観測がドルを下支えた。一方、2月中旬からの円安が一服したことで、 株安がさらに進めば、逃避的な円買いが再燃する可能性もある。

また、欧州経済の悪化懸念や欧州中央銀行(ECB)による追加 利下げ観測を背景に朝方はユーロ売りが先行。しかし、オーストラリ ア準備銀行(RBA)の政策金利の発表を控え、豪ドルの買い戻しが 強まると、ユーロも約1週間ぶり安値から値を戻した。

みずほコーポレート銀行国際為替部の加藤倫義参事役は、NYダウ が6800ドルを割り込むなど世界的に株安が進むなか、「基本的にはリス クを縮小しようという動きが続く」と予想。その上で、これまでは米国 への資金回帰の動きがドル買いにつながっているが、「これ以上株価が 下がると逆に本邦投資家からの円買いのレパトリエーション(自国への 資金回帰)が発生する」可能性があるとみている。

2日の米国株は急落。保険大手アメリカン・インター ナショナル・ グループ(AIG)が米企業史上で最悪の損失を計上したことが売りを 呼び、ダウ工業株30種平均は1997年以来初の7000ドル割れで取引を終 了した。

また、3日午前の東京株式市場では日経平均株価が一時、2月24 日に付けていた取引時間中の年初来安値を更新。ただ、取引半ば以降は 米株価指数先物がプラスとなるなか、下げ渋る動きも見せた。

ドル・円、97円割れから持ち直す

ドル・円相場はクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)での円買 いを背景に一時、1ドル=96円99銭までドルが軟化。しかし、さら にドルを売り込む動きは見られず、正午に向けてはクロス円の持ち直 しとともに97円60銭まで値を戻す場面も見られた。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのヘッド・オブFXス トラテジー・ジャパンの山本雅文氏は、資金還流の動きを背景に「ド ルが総じて底堅い」一方、指標の弱含み警戒感や金利先安観を背景に 豪ドルやユーロが弱い状況下では、「クロス円で円の買い戻しが進み やすく、ドル・円相場は動きにくくなっている」と指摘する。

ユーロが一時、約1週間ぶり安値

ユーロは朝方に対円では1ユーロ=122円ちょうどを割り込み、 一時121円75銭と1週間ぶりの水準までユーロ売り・円買いが進行。 対ドルでも一時、1ユーロ=1.2539ドルまで下落し、2月19日以来、 8営業日ぶりの安値を付けた。欧州連合(EU)首脳が前週末に東欧 諸国向けの金融支援を拒否したため、市場では欧州の金融危機が深刻 化するとの懸念が高まっている。

もっとも、その後、オーストラリアの1月の小売売上高が予想外 の増加となり、豪ドルの買い戻しが活発化すると、それにつられてユ ーロも反発。対円では122円台後半まで値を戻し、対ドルでも1.2600 ドル前後まで回復した。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、 回答者55人全員が5日のECB会合で0.5ポイントの利下げを予想し ている。

RBAの利下げ動向注視

RBAは日本時間午後零時半に政策金利を発表する。市場では0.25 ポイントの利下げが有力視されているが、0.5ポイントの利下げや据 え置きを予想する向きもあり、結果次第では豪ドル主導で相場が乱高 下する可能性もある。

豪ドルは対円で一時、1豪ドル=61円ちょうど付近まで下落した ものの、その後61円台後半まで反発。対ドルでも1豪ドル=0.6300 ドルを割り込み、約1カ月ぶりの安値を付けた後は0.63ドル台半ばま で買い戻されている。

--共同取材 曽宮一恵 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,Norihiko Kosaka

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