債券相場は堅調、米金融不安で「質への逃避」の買い-入札見極めも

債券相場は堅調(利回りは低下)。 2日の米国市場で金融不安が強まり、株安・債券高となった地合いを 引き継ぎ、朝方は買いが先行した。その後は、国内株相場の下げ渋り やきょう実施の10年債入札を見極めようとして高値圏でもみ合った。

みずほインベスターズ証券の落合昂二シニアマーケットエコノミ ストは、「米国市場と同様に、比較的安全な資産とみなされる債券が 買われる『質への逃避』の動き。朝方は、株急落を見込んで大幅高と なったが、その後は株価が思ったほどに下がらず小康状態となり、債 券の上値が重くなっている」と話した。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比30銭高い139円45銭 で取引を開始し、直後に139円53銭まで上昇した。その後は上げ幅 を縮めて、139円30銭台を中心に推移し、結局は24銭高い139円 39銭で引けた。3月物の午前売買高は1兆2285億円。

週明け2日の米国株相場は急落。ダウ平均株価は節目の7000ド ルを割り込み、1997年4月以来約12年ぶりの安値で終えた。米保険 大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が巨額の 赤字決算を発表したことなどで金融不安が一段と強まり、売りが優勢 となった。一方、米債相場は大幅高。米10年債利回りは15ベーシス ポイント(bp)低い2.87%程度に低下した。

米株急落を受けて、日経平均株価は続落。朝方は200円近く下げ たが、その後は下げ幅を縮め、前日比75円26銭安の7204円89銭で 午前の取引を終えた。

10年物の298回債利回りは1.28%

現物債市場で新発10年物の298回債利回りは、前日比2bp低い

1.275%で取引を開始した。その後低下幅を縮め、1bp低い1.285% を付けた。午前の終了間際に買いが入り、1.5bp低い1.28%で取引を 終えた。

T&Dアセットマネジメントの竹田竜彦ファンドマネジャーは 「米国債高のわりには円債相場は動きが鈍い。財政懸念が意外に強い のだろう。入札もあるので、10年債はこのタイミングでは買いにくい。 もっとも入札を通過すれば、金利は低下するのではないか」という。

中期債はしっかり。株安や「質への逃避」の買いなどが支えとな っているもようだ。新発2年債利回りは0.5bp低い0.39%、新発5 年債利回りは0.5bp低い0.715%に低下している。

10年入札結果に期待、クーポンは1.3%

この日実施の10年利付国債入札では、表面利率(クーポン)が 前回債(298回債)と同じ1.3%に据え置かれ、回号は299回債とな った。発行額は前回債と同額の1兆9000億円程度。

新発10年債利回りは、最近2週間は1.2%台後半を中心に推移し ている。クレディ・スイス証券債券ストラテジストの福永顕人氏は、 入札について、「ボラティリティー(価格変動率)が低下し、最近の レンジで入札を迎えることができれば、無難からやや堅調な需要とい うところでできると思う」と話した。

--共同取材:池田祐美、宋泰允 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Hidenori Yamanaka

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