訂正:日経平均ことし安値に、輸出関連や銀行中心売り-下げ渋りも

午前の東京株式市場では、日経平均 株価が一時7088円47銭まで下げ、2月24日に付けていた取引時間中 のことしの安値(7155円)を更新。米国の金融システム不安の深刻化 や景気悪化の長期化などが警戒され、トヨタ自動車やホンダ、三菱UF Jフィナンシャル・グループなど輸出や金融、資源株中心に売りが優勢 だ。ただ、取引半ば以降は下げ渋る動きも見せている。

大和証券SMBCグローバル・プロダクト企画部の高橋和宏部長は、 「米国の状況からすれば、日経平均は7000円を割れてもおかしくはな いが、底堅い印象。政府による株価対策の期待感が支えている」と話す。

午前10時28分現在の日経平均株価は、前日比114円1銭 (1.6%)安の7166円14銭。TOPIXは同12.66ポイント (1.7%)安の721.99。東証業種別33指数はすべて安い。東証1部の 騰落銘柄状況は値下がり1366、値上がり222。

いくら注ぎ込めば

午前の日経平均は一時200円近くまで下げ、バブル経済崩壊後の 終値ベースの最安値(7162円、08年10月27日)を再度下回るとと もに、翌日付けた日中最安値(6994円)が視野に入った。背景は、米 金融機関の経営の一段悪化に対する警戒感。4度目となるAIGの資本 注入が2日早朝に発表されたものの、米企業として過去最悪となるAI Gの巨額赤字が判明、市場では「いくら注ぎ込んでも、事態は良い方向 に進んでいない」(日興コーディアル証券の橘田憲和ストラテジスト) と受け止められ、金融システム不安が一気に深刻化した。

2日の米株式相場は金融株中心に急落し、ダウ工業株30種平均は 1997年4月以来の安値に沈んだ。東海東京証券アメリカの矢崎正シニ アアナリストは、「ニューヨークは大雪で大荒れの天気だが、相場も大 荒れだ。AIGの大幅赤字決算などを受け、ほかの金融機関も同じ状況 ではないかという懸念が広がり、混乱の波及が警戒されている」と話す。

金融不安で景気悪化が一段と冷え込むとの懸念は、原油相場にも表 れ、2日のニューヨーク原油先物相場は大幅続落した。前週末比10% 以上下げ、1バレル=40.15ドルで終了。下げ止まらない米株式相場 や金融不安の長期化などを警戒し、この日の東京市場では金融株や輸出 関連、資源関連株を中心に幅広い業種に売りが先行。TOPIXの下落 寄与度上位は電気機器、銀行、輸送用機器が占め、東証業種別33指数 の下落率1位は鉱業となっている。

株価対策期待

ただ、売り一巡後は下げ渋っている。シカゴ先物市場(CME)の 日経平均先物3月物の2日清算値7070円を一度も下回っていない。政 府による株価対策を期待感が下支えしている可能性が高いという。ただ、 大和SMBCの高橋氏は、「午後は中国の動きなど見ながら、再び売ら れる公算もある」と指摘していた。

与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は3日、午前の閣議後会見で、 日本株相場について「ニューヨーク株式市場が299ドル下げた心理的 影響が日本の株価に影響している。静かに見守るが、必要以上の下げは 看過することはできないことは、日本経済のことを考えれば当然のこ と」と警戒感を示した。

ソニーや百貨店株安い、メビックスは買い気配

個別では、ソニーが売買を伴って下落。3日付の日本経済新聞朝刊 で、予定している1株20円の期末配当の実施を再検討していると報じ られた。2月の月次売上高が低調で、Jフロントリテイリング、エイ チ・ツー・オーリテイリング、三越伊勢丹ホールディングス、高島屋な ど百貨店株も下落。

半面、09年2月期の連結営業利益が従来予想から上振れたようだ と発表したポイントが大幅反発。ソネット・エムスリーが1株7万円で TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したメビックスはストッ プ高買い気配。

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