債券相場は堅調、金融不安受けた株安・米債高で-10年入札見極め

債券相場は堅調(利回りは低下)。 2日の米国市場は、金融不安の強まりで株価が急落し、債券は大幅高 となった。こうした流れを引き継ぎ、買いが先行した。もっとも、き ょうは10年国債入札が実施されるほか、3月決算期末に向けた債券 での益出し売りも警戒されており、相場上昇は限定的となっている。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比30銭高い139円45銭 で取引を開始した。直後に139円53銭まで上昇したが、そこでは高 値警戒感が出て、その後は139円30銭台で推移している。3月物の 午前9時20分時点での売買高は4897億円程度。

現物債市場で新発10年物の298回債利回りは、前日比2ベーシ スポイント(bp)低い1.275%で取引を開始した。午前9時20分前後 から1.285%で取引されている。

クレディ・スイス証券債券ストラテジストの福永顕人氏は、「最 近では株安よりも、米債相場と比較的動きが似ている。前日の米長期 金利が大幅に低下しているので、円債相場は高く始まって、その辺り で推移するとみている」と話した。

週明け2日の米国株相場は急落。ダウ平均株価は節目の7000ド ルを割り込み、1997年4月以来約12年ぶりの安値で終えた。米保険 大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が巨額の 赤字決算を発表したことなどで金融不安が一段と強まり、売りが優勢 となった。一方、米債相場は大幅高。米10年債利回りは15bp低い

2.87%程度に低下した。

米株急落を受けて、日経平均株価は続落。昨年10月28日に付け た日経平均の取引時間中のバブル後最安値(6994円)を意識した推移 となっている。通常、株安は債券の買い材料だが、3月決算が意識さ れているだけに、株安が進んだり、債券が買われ過ぎると、金融機関 から益出しの売りが増える可能性がある。

三菱UFJ証券の長谷川治美シニア債券ストラテジストは、新発 10年債利回りの「1.2%台半ば付近では、年度末を控えた益出し売り が台頭する」との見方も示している。

10年債入札、クーポン据え置きで無難か

財務省は3日、10年利付国債の価格競争入札を実施する。今回の 入札では、表面利率(クーポン)は前回債と同じ1.3%となる見通し。 発行額は前回債と同額の1兆9000億円程度。

新発10年債利回りは、最近2週間では1.2%台後半を中心に推移 しており、1.3%という水準はレンジの上限で、値ごろ感がある。ク レディ・スイス証の福永氏は、入札について、「ボラティリティー (価格変動率)が低下し、最近のレンジで入札を迎えることができれ ば、無難からやや堅調となりそうだ」と話した。

--共同取材:池田祐美、吉田尚史、曽宮一恵 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Hidenori Yamanaka

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