米国株:急落、ダウは97年来初の7000ドル割れ-世界株安の様相(2)

米株式相場は急落。ダウ工業株 30種平均は1997年以来初の7000ドル割れで取引を終了し、世界 株安の様相が強まった。米資産家ウォーレン・バフェット氏が米景 気について「ひどい状況」と発言したことに加え、保険大手アメリ カン・インター ナショナル・グループ(AIG)が米企業史上で 最悪の損失を計上したことが株売り・国債買いにつながっている。

バフェット氏率いる保険・投資会社バークシャー・ハサウェイ は4.7%安。同社の1株当たり純資産価値は、同氏がバークシャー の経営権を握った1965年以降で最大の落ち込みを記録した。シテ ィグループも大幅安。AIGの617億ドルの四半期損失や英HSB Cが増資の必要性を明らかにしたのが手掛かりだった。

石油大手のエクソンモービルは原油の大幅安を嫌気して下落。 複合大手ゼネラル・エレクトリック(GE)も下落。1994年以来 初めて8ドルを割り込んだ。

フィフス・サード・アセット・マネジメントのキース・ワーツ 最高投資責任者(CIO)は「銀行の株式を保有する理由はほとん どない。あまりにひどい混乱だ」と語る。

ダウ工業株30種平均は前営業日比299.64ドル(4.2%)下落し、

6763.29ドルで終了。S&P500種株価指数は4.7%安の700.82。 1996年10月以来の低水準だった。ニューヨーク証券取引所(NYS E)の騰落比率は1対19。

MSCI世界指数

MSCI世界指数は4.9%下げて713.94。終値ベースではイラク戦 争が始まった2003年3月以来の安値だった。

世界的なリセッション(景気後退)の深刻化、シティグループへ の3度にわたる政府救済措置、さらにGEやJPモルガン・チェースな ど各社の減配といった悪材料を背景にMSCI世界指数は年初から 22%下げている。

バフェット氏率いるバークシャーのクラスB株式は下落。同社は 5四半期連続の減益決算を計上。デリバティブ(金融派生商品)の損失 が響いたためで、少なくとも17年で最長の四半期ベースでの連続減益 を記録した。

バフェット氏は、放漫な貸し出しがこれまで見たことのないよう な金融システムの急落を招き、これに伴う状況から脱却するにはまだ時 間がかかるとの見方を示した。その上で同氏は「米景気は2009年中、 恐らくそれ以降もひどい状況だろう」と指摘した。

MSCI世界指数に採用されている金融株は6.9%下落した。

預金額で米5位の銀行、PNCファイナンシャル・サービシズ・ グループは下落。同行は年間10億ドルの経費削減を目指し、四半期配 当を1株当たり10セントとし、従来の66セントから引き下げた。

製紙大手インターナショナル・ペーパーも安い。同社は四半期配 当を2.5セントに減額すると発表した。従来は25セントだった。

GE、ディーアやキャタピラー

GEは11%安。同社は先週、四半期配当を68%引き下げて1株当 たり10セントにすると発表した。従来の配当は同31セントだった。 ジェフリー・イメルト最高経営責任者(CEO)は2日、1株当たり

8.26ドルで同社株を5万株購入した。

農業機械メーカー最大手ディーアや建機大手のキャタピラーも下 落。米商務省の発表した1月建設支出の減少率が予想値の2倍に達した のが嫌気された。

1月の建設支出(季節調整済み、年換算)は前月比3.3%減と、減 少率はブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想値 (1.5%減)を大幅に上回った。2008年12月は前月比2.4%減(速報 値1.4%減)に下方修正された。

米供給管理協会(ISM)が発表した2月の製造業景況指数は

35.8と、前月の35.6とほぼ同水準にとどまった。ブルームバーグの まとめた予想は33.8への低下だった。同指数で50は製造業活動の拡 大と縮小の境目を示す。

原題:Stocks Drop Worldwide, Treasuries Gain on Concern

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