英HSBC:125億ポンド増資、6100人削減へ-08年は大幅減益(3)

英銀HSBCホールディングス は2日、125億ポンド(約1兆7300億円)の増資と6100人の人員削 減を実施し、米国の消費者金融部門を閉鎖する計画を明らかにした。 同時に発表した2008年通期決算は、米サブプライム(信用力の低い個 人向け)住宅ローン関連損失が響き大幅減益となった。

発表によると、HSBCは既存株主に保有株12株につき新株5株 を1株当たり254ペンスで割り当てる。株価はロンドン時間午前9時 3分(日本時間午後6時3分)現在、前週末比9.2%安の446ペンス。

HSBCは03年に米国の消費者金融事業ハウスホールド・インタ ーナショナル(現HSBCファイナンス)を買収。欧州の銀行のなか で最初にサブプライムの影響を受けた。この日は同部門傘下のHFC とベネフィッシャル部門を5-7年内に閉鎖する方針を明らかにした。 HSBC本体は利益の75%以上を新興市場から得ており、今後はアジ ア経済の動向が焦点となる。

NCBストックブローカーズ(ロンドン)のアナリスト、サイモ ン・ウィリス氏は「今後はアジアでの不良債権増加に直面するほか、 米国からの痛みも続くだろう」として、「株主割当増資は現状に照らし て懸命な動きだ」と話した。

通期決算

この日発表した08年通期決算は、純利益が57億3000万ドルと、 前年の191億ドルから減少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たアナリスト予想(10人の中央値)は136億ドルだった。HSBCは 通期配当を29%引き下げ1株当たり64セントとすることも発表した。

発表によると、北米事業の08年税引き前損失は155億ドル。07 年は9100万ドルの黒字だった。欧州の税引き前利益は109億ドルと前 年の86億ドルから増加。香港は54億6000万ドル(前年は73億4000 万ドル)に減少した。その他のアジア地域は64億7000万ドル(同60 億1000万ドル)。

発表によると、執行役員は誰も08年の賞与を受け取らない。また、 ダグラス・フリント最高財務責任者(CFO)は報道関係者との電話 会議で、米国での800支店の大半を閉鎖する方針を明らかにした。同 国でのクレジットカード事業は継続するという。

HSBCは過去3年で不良債権に備え530億ドル(約5兆1500億 円)以上を引き当てているが、同業のロイヤル・バンク・オブ・スコッ トランド・グループ(RBS)などと異なり政府救済は受けていない。

発表によれば、今回の株主割当増資により、中核的自己資本(T ier1)比率は1.5ポイント上昇し9.8%となる。スティーブン・ グリーン会長は発表資料で、「HSBCの資本と流動性は十分で収益力 もある」と表明した。

株主割当増資はゴールドマン・サックス・グループとJPモルガ ンが主幹事を務める。手数料などのコストを加えると調達額は128億 5000万ポンドとなる。

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