債券は長期債が軟調、あす10年入札控え上値重い-株安で朝方は買い

債券市場では長期債が軟調(利回 りは上昇)。前週末の米国株相場の続落を受けて、日経平均株価が大 幅に反落したことから、買いが先行した。しかし、あすの10年利付 国債入札に向けた売りなどで、徐々に相場の上値が重くなり、新発10 年債利回りは小幅ながら上昇に転じた。

RBS証券の市川達夫シニアストラテジストは、「株安は債券の 支援材料になっている半面、益出し売りの要因にもなるため、売買が 交錯した。今週は3日に10年債、5日には30年債の入札を控えてお り、長いところの上値を抑制している」という。

東京先物市場の中心限月3月物は、前週末比8銭高い139円58 銭で取引を開始した。10時前から水準を切り上げて、一時は139円 68銭まで上昇したが、終了にかけて水準を切り下げ、下げに転じる場 面もあった。結局は前週末と横ばいの139円50銭で終えた。3月物 の午前売買高は8821億円。

朝方の債券市場は、前週末に米長期金利が上昇したことよりも、 国内株安が材料視された。日興シティグループ証券の佐野一彦チーフ ストラテジストは「最近は外部環境への反応は鈍いものの、どちらか と言えば、米長期金利の上昇を嫌気するより株安を好感しやすい」と 話していた。

前週末2月27日の米株相場は3日続落し、S&P500種株価指数 は1996年以来の安値となった。こうした地合いを引き継ぎ、日経平 均は200円超の反落となった。一方、27日の米国債相場は4日続落し、 米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp)高い3.02%程度で終了し た。3%台で終えたのは昨年11月下旬以来およそ3カ月ぶり。

もっとも、買い一巡後は、あすに10年債入札が実施されること もあり、上値が重くなった。今回の入札では、表面利率(クーポン) は前回債と同じ1.3%となる見通し。発行額は前回債と同額の1兆 9000億程度。

中央三井信託銀行総合資金部の関一也次長は、「きょうの午後か らあすの午前にかけて、入札に向けたヘッジ売りが出てくるのではな いか。入札自体は、クーポンが1.3%で、無難な結果に終わるとみて いる」と話した。

新発10年債利回りは1.28%

現物債市場で新発10年物の298回債利回りは、前週末の終値と 同水準の1.27%で取引を開始した。その後は1.265-1.27%と横ば い圏で推移していたが、午前の取引終了間際に水準を切り上げ、1bp 高い1.28%で引けた。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリー ダーは、「年限長期化の買いが入ったほか、株価が下落していること やスワップ金利が超長期債でブル・フラット(平たん)化し、スワッ プ金利が低下していることが強材料」と説明した。

ただ、「実需の取引は低調で、あす以降の国債入札を控えて動き づらい」(伊藤氏)ようだ。

--共同取材:池田祐美、宋泰允 Editor:Norihiko Kosaka, Hidenori Yamanaka

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