日本株は反落、米金融不安再燃で銀行中心に東証全33業種が下げる

週明け午前の東京株式相場は反落し、 日経平均株価の下げ幅は200円を超えた。米国の金融不安が再燃し、 三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株中心に下落。キヤノン やトヨタ自動車など輸出関連、電気・ガスや情報・通信といったディフ ェンシブ業種まで幅広く売られ、東証業種別33指数はすべて安い。

T&Dアセットマネジメントの天野尚一運用統括部長は、「マーケ ットは非常に沈滞しており、とてももうけられるような雰囲気ではない。 現在の経済状況がいつまで続くか分からない現状は、市場のトレンドが 完全に下を向いてしまっている」と話した。

午前の日経平均株価終値は前週末比242円46銭(3.2%)安の 7325円96銭。TOPIXは同18.60ポイント(2.5%)安の738.11。 東証1部の売買高は7億7650万株、売買代金は4805億円、騰落銘柄 数は値下がり1282、値上がり308。

2日新甫のジンクス、7000ドル割れ接近に不安

午前の日経平均は取引開始直後から下げ幅を拡大し、シカゴ先物市 場(CME)の日経平均先物3月物の2月27日清算値7380円を一気 に下抜けた。市場では、月初の立会日が2日から始まるという「『2日 新甫』は荒れるという相場ジンクスがあるが、米ダウ工業株30種が 7000ポイント割れに迫っており、どこで止まるかというリスクがあ る」(立花証券の平野憲一執行役員)との声が聞かれた。

最大の下落要因は、米国金融不安の再燃だ。米政府は27日、政府 が保有するシティの優先株の最大250億ドル(約2兆4370億円)相当 を普通株に転換すると発表した。これにより、既存株主の持ち分は 74%低下する可能性がある。1株当たりの価値が下がる懸念から、前 週末の米国株市場では金融株に売りが優勢。シティ株は39%安の1ド ル50セントで取引を終えていた。

また、第4四半期(10-12月)の実質国内総生産(GDP)改定 値が大幅に下方修正されたことから米国景気への不安も強まり、前週末 の米ダウ工業株30種平均は1.7%安の7062.93ドルと、97年5月以 来の安値となった。この流れを受け、午前の東京市場でも金融や輸出株 中心に売りが優勢。東証1部市場の売買代金上位にはトヨタ自動車、ホ ンダ、三菱UFJ、みずほフィナンシャルグループなどが下げて並ぶ。

ただ、下値では底堅さも見せている。三菱UFJ証券の荒井誠治投 資ストラテジストは、「政府による株価対策期待があり、売り方に警戒 感が高まっている」と指摘していた。2日付の毎日新聞朝刊は、株価・ 金融安定化策の一環として、銀行と企業の持ち合い株に限っている「銀 行等保有株式取得機構」の買い取り対象を、銀行が保有する社債や転換 社債(CB)にも広げる方向で検討を始めたと報じている。

西松屋やスクリンは安値、小糸製やソニー高い

個別では、冬物衣料の販売不振で09年2月期の既存店売上高が悪 化した上、野村証券金融経済研究所が格下げした西松屋チェーン、今期 の最終赤字が380億円に拡大する見通しの大日本スクリーン製造がい ずれも52週安値を更新。また、買収を計画している米CVセラピュー ティクスに対し、買収防衛策の差し止めなどを求める訴訟を米デラウェ ア州の裁判所で起こした、と2日発表したアステラス製薬も下げた。

半面、日興シティグループ証券が投資判断を引き上げた小糸製作所 は約2カ月ぶり高値を更新。ハワード・ストリンガー会長兼最高経営責 任者(CEO)が社長を兼務し、中鉢良治社長が副会長に就任する人事 を発表したソニーも売買を伴って上昇。前週末にストップ安(値幅制限 いっぱいの下落)まで売り込まれ、「銀行の協力で財務健全化に務めて いる」とのコメントを発表したCSKホールディングスは反発した。

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