日本株は安値圏もみ合い、米金融不安で銀行や輸出関連中心幅広く売り

午前の東京株式相場は、日経平均株 価がこの日の安値圏となる7300円付近でもみ合っている。米国の金融 不安が再燃しており、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株 中心に下落。キヤノンやトヨタ自動車など輸出関連株のほか、電気・ガ ス株、情報・通信株といったディフェンシブ業種まで幅広く安い。ただ、 政府による株価対策期待もあり、指数は抵抗する動きも見せている。

ドイツ証券の武者陵司副会長兼チーフインベストメントオフィサー (CIO)は、「短期的には非常に厳しい。しかし、米金融機関の公的 管理などをきっかけしたセリングクライマックスが一時的にあるにせよ、 長期的には大底を付けにいく動き」との見方だ。

午前10時24分現在の日経平均株価は前週末比224円29銭 (3%)安の7344円13銭。TOPIXは同17.52ポイント (2.3%)安の739.19。東証1部の騰落状況は値下がり銘柄数1366、 値上がり233。

2日新甫は荒れる

午前の日経平均は取引開始直後から下げ幅を拡大し、シカゴ先物市 場(CME)の日経平均先物3月物の2月27日清算値7380円を一気 に下抜けた。市場では、「『2日新甫』は荒れるという相場ジンクスが あるが、米ダウ工業株30種が7000ポイント割れに迫っており、どこ で止まるかというリスクがある」(立花証券の平野憲一執行役員)との 声が聞かれた。

米国の金融不安が再燃している。米政府は27日、政府が保有する シティの優先株の最大250億ドル(約2兆4370億円)相当を普通株に 転換すると発表した。これにより、既存株主の持ち分は74%低下する 可能性がある。1株当たりの価値が下がる懸念から、前週末の米国株市 場では金融株に売りが優勢。シティ株は39%安の1ドル50セントで取 引を終えていた。

第4四半期(10-12月)の実質国内総生産(GDP)改定値が大 幅に下方修正されたことから景気不安も強まり、前週末の米市場は、ダ ウ工業株30種平均が1.7%安の7062.93ドルと、97年5月以来の安 値となるなど、主要株価3指数は軒並み下落。この流れを受け、朝方の 東京市場でも金融株や輸出株中心に売りが優勢。東証1部市場の売買代 金上位には、トヨタ自動車、ホンダ、三菱UFJ、みずほフィナンシャ ルグループなどが下げて並ぶ。

売り方に警戒感

ただ、下値では底堅さも見せている。三菱UFJ証券の荒井誠治投 資ストラテジストは、「政府による株価対策期待があり、売り方に警戒 感が高まっている」と指摘する。

2日付の毎日新聞朝刊は、株価・金融安定化策の一環として、銀行 と企業の持ち合い株に限っている「銀行等保有株式取得機構」の買い取 り対象を、銀行が保有する社債や転換社債(CB)にも広げる方向で検 討を始めたと報じている。

西松屋やスクリンは安値、小糸製やソニー高い

個別では、冬物衣料の販売不振で09年2月期の既存店売上高が前 の期比2.1%減と、計画を1.1ポイント下回った西松屋チェーン、今 期の最終赤字が380億円に拡大する見通しの大日本スクリーン製造が いずれも52週安値を更新。また、買収を計画している米CVセラピュ ーティクスに対し、買収防衛策の差し止めなどを求める訴訟を米デラウ ェア州衡平法裁判所に起こした、と2日発表したアステラス製薬も安い。

半面、日興シティグループ証券が投資判断を引き上げた小糸製作所 は上昇。ハワード・ストリンガー会長兼最高経営責任者(CEO)が社 長を兼務し、中鉢良治社長が副会長に就任する人事を発表したソニーも 買われている。

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