米国株の弱気相場はあと2年続く?-オプションが示すパニック(2)

米国株の2011年末までの下落に備え るオプションの価格が2000年以降の平均の2倍となっている。これは、 10兆4000億ドル(約1013兆円)の時価総額をこれまでに吹き飛ばし た弱気相場があと2年続く可能性を示唆している。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズで資産運用に携わるピ ーター・ソレンティーノ氏は「一部の投資家は長期の保険をどんな価格 でも購入したい意向で、市場は本当にパニックとなっている。希望が失 われたのだ」と語る。

米S&P500種株価指数が向こう2年下落するリスクに備えるオプ ションの価格はシカゴ・オプション取引所(CBOE)で1万5160ド ルと、07年の6875ドルの倍以上(ブルームバーグ集計の価格調整済み のデータによる)。現在の価格水準は、向こう2年のS&P500種が00 年以降の倍の変動を示すとの市場参加者の見通しを示す。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は先週、金融安定 化策が効果を示し始めなければ、米景気が陥っている「深刻な収縮」が 来年も続く可能性を指摘している。S&P500種は07年10月にピーク を付けてから53%下落した。

同株価指数の向こう2年のインプライド・ボラティリティ(予想変 動率)に基づけば、オプショントレーダーが株式相場の先行きに安心で きないと感じていることがうかがえる。同ボラティリティは昨年11月 に過去最高の43.58を付け、それ以降は30を超える水準で推移してい る(ブルームバーグとニューヨークのオプションデータ会社アイボラテ ィリティ・ドット・コム調べ)。

賛同できない

S&P500種は先週、4.5%下落して12年ぶり安値の735.09を 付けた。米銀シティグループに対する米政府の支援で既存株主の持ち分 が希薄化したことや08年10-12月(第4四半期)の実質GDP(国 内総生産)が速報値から下方修正されたことが影響した。2年物オプシ ョンのインプライド・ボラティリティは36.08と、前週とほぼ変わらず。

インプライド・ボラティリティの高止まりは、トレーダーがオプシ ョン取引を通じて02年以降最長の弱気相場に備えている様子を示す。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたストラテジスト10人の予想では、 S&P500種は今年37%上昇して年末に1010となる見通しだが、この 見方に賛同できないということだ。

S&P500種のボラティリティが昨年に過去最高を付けた背景には、 金融機関の巨額損失を受けた融資凍結がある。日中の変動率は10月28 日に11%に達し、投資家はパニックに陥った。終値ベースでも昨年は、 18日間も5%を上回る変動があった。ブルームバーグのデータによれば、 これほど相場が上下したのは02年7月29日以来だった。

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