ソニー株上昇、ストリンガー氏が社長兼務-スピード感期待、格上げも

家電世界2位のソニー株が一時、前 週末比2.4%高の1708円まで上昇。同社は2月27日、ハワード・ス トリンガー会長兼最高経営責任者(CEO)が社長を兼務し、中鉢良治 社長が副会長に就任する人事を発表した。今期(2009年3月期)は過 去最大の営業赤字に陥る見通しで、ストリンガー氏に権限を集中し、危 機対応のスピードが向上するとの期待感が出ている。

みずほインベスターズ証券調査部の倉橋延巨アナリストは、ソニー はこれまで「液晶テレビの黒字化がなかなか実現できないなど、経営の スピードに問題があった」と指摘。ストリンガー会長が社長を兼務する ことで、「未曽有の危機に対し、スピード感が出るだろう」との見方を 示した。倉橋氏は今後について、ネットワーク対応製品でどう利益を出 していくかなど具体策に注目しているという。

また日興シティグループ証券の株式調査部の江沢厚太バイスプレジ デントは、ソニーにとって社長交代の意味は大きいとし、2日付で同社 株の投資評価を「2(中立)」から「1(買い)」へ、目標株価を 2100円から2200円へ引き上げている。

前週末の発表によると、中鉢氏が担っていた主力のエレクトロニク ス事業のCEOはストリンガー氏が引き継ぎ、製造拠点再編や人員削減 を含めた経営立て直しの陣頭指揮をとる。ストリンガー氏は東京都内で 開いた記者会見で、社長兼務の理由について、事業グループの責任者ら とチームワークで仕事を進めていくためには、「もう一つのレイヤー (層)を置くのではなく、私が直接意見交換する」と語った。

ソニーは、液晶テレビやデジタルカメラなどエレクトロニクス部門 の不振と円高、株安を理由に、1月22日に今期連結業績を下方修正し た。営業損益は2600億円の赤字と、14年ぶりの赤字に転落する見通 し。エレクロニクス部門で来期(10年3月期)末までに正社員も含め て1万6000人以上を削減し、製造拠点を約1割減らす方針を昨年12 月に表明している。

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