1月の現金給与は3カ月連続の減少-残業代は過去最大の減少率

1月の1人当たりの現金給与総額 は、前年同月比で3カ月連続して減少した。世界的な景気悪化による製 造業の大幅減産などで残業時間が減少し、残業代が14.8%減と過去最 大の減少率となったことが響いた。製造業の残業時間も過去最大の減少 率を更新した。

厚生労働省が2日発表した1月の毎月勤労統計調査(速報値)によ ると、従業員5人以上の事業所の1人当たりの現金給与総額は前年同月 比1.3%減の27万8476円となった。ブルームバーグの事前調査によ ると、エコノミスト4人の予想中央値は1.2%減だった。

現金給与は昨年10月まで10カ月連続で増加していたが、製造業 の減産による残業時間の減少を反映し、11月から下落が続いてい る。2月27日発表の1月の鉱工業生産指数は、下落率が3カ月連続で 過去最大を更新。世界同時不況で輸出が落ち込む中、自動車や電子部 品・デバイスを中心に全業種で生産が減少した。

モルガン・スタンレー証券の佐藤健裕チーフエコノミストは統計発 表前のリポートで、「需要が急速に落ち込む中、企業は残業時間を削減 することで労働投入量を調整している」と指摘。「所定外労働時間とと もに所定外給与も大幅減が続く見込みで、給与総額の減少傾向が続こ う」との見方を示した。

自動車の生産の落ち込みは特に大きく、日本自動車工業会(自工 会)が2月27日発表した1月の国内四輪車生産台数は前年同月比 41%減と、3カ月連続で下落率の最大を更新した。メーカー別で は、トヨタ自動車が40.3%減、日産自動車が59%減、ホンダが23% 減だった。

製造業の残業時間は40%減

1月の1人当たりの現金給与総額のうち、基本給などの所定内給与 は前年同月比0.1%減の24万8664円と、15カ月ぶりの減少となっ た。所定外給与(残業代)は14.8%減の1万6518円と6カ月連続の 減少となり、減少率は1990年の現行調査開始以来最大となった。これ らを合わせた「決まって支給する給与」(定期給与)は1.2%減の26 万5182円と、3カ月連続で減少した。ボーナスなど特別に支払われた 給与は3.8%減の1万3294円だった。

一方、製造業の所定外労働時間(残業時間)は、前年同月比40.0% 減と10カ月連続で減少し、過去最大の減少率を更新した。全体の所定 外労働時間も15.2%減と、92年11月(16.1%減)以来の大幅な減 少率となった。

常用労働者数は前年同月比1.0%増となった。一般労働者は

0.7%増、パートタイムは1.5%増だった。

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