東京外為:ユーロが約1週間ぶり安値、景気減速と金融危機深刻化で

朝方の東京外国為替市場ではユー ロ売りが先行している。ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.2586ド ルと、2月20日以来、約1週間ぶりのユーロ安値を付けている。外部 環境の悪化などを背景に、ユーロ圏の景気減速と金融危機が深刻化し ていることから、ユーロ売りに圧力がかかりやすくなっている。

東海東京証券金融市場部の二瓶洋トレーディンググループマネー ジャーは、「欧州では米国ほど実体経済の回復に向けた対策が講じら れていないため、全般的に欧州通貨は売られやすい」と指摘。5日に 開かれる欧州中央銀行(ECB)会合でも追加利下げが見込まれてお り、同会合までは利下げを織り込む形でユーロ売りが続く可能性があ るとみている。

ユーロ圏、景気減速と金融危機深刻化

欧州連合(EU)は1日、ブリュッセルで開いた首脳会議で、E Uが一括して実施する自動車業界救済策の可能性を排除し、市場をゆ がめる補助金を禁じるEU規則に違反しない範囲で各国政府に委ねる 方針を示した。

ユーロ圏は中東欧諸国の金融機関に向けた融資規模が日米に比べ て大きく、同地域の景気が著しく減速していることから、市場ではユ ーロ圏の金融危機が一段と深刻化する可能性が懸念されている。

そうしたなか、イタリアのベルルスコーニ首相は1日、ブリュッ セルで記者団に対して、同国の銀行1行が資本増強のため政府支援を 要請したことを明らかにした。行名には言及していない。

さらに、EU統計局(ユーロスタット)が先月の27日に発表した1 月のユーロ圏失業率は8.2%と、昨年12月の8.1%から上昇し、ここ2 年余りで最悪となった。同時に発表された1月のインフレ率(改定値) が1.1%に低下したことから、欧州中央銀行(ECB)が追加利下げに 踏み切る可能性が高まっている。

前週末の取引ではユーロ・円相場が一時1ユーロ=122円11銭 と、3営業日ぶりの水準までユーロ安・円高が進行。この日の東京市 場でも122円台前半でユーロが弱含みに推移している。

この日の東京市場のドル・円相場は対ユーロでの円買いが波及す る形となっており、1ドル=97円台前半と、前週末のニューヨーク時 間午後遅くに付けた97円57銭からドル安・円高に振れている。

米景気後退で投資避難的ドル買いも

一方、米国でも引き続き指標の悪化が目立つなか、投資避難的なド ルの買い戻しが進みやすいとの指摘も聞かれている。

米商務省が先月27日に発表した昨年10-12月の実質国内総生産(G DP、季節調整済み、年率)改定値は前期比年率で6.2%の減少と、速 報値の3.8%減少から下方修正され、1982年以来で最大のマイナスとな った。

さらに、米政府は銀行大手シティグループの普通株持ち分を引き上 げることを発表しており、金融機関の国有化懸念もくすぶっている。格 付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは27日、同行の優 先債務格付けを「A2」から「A3」に引き下げている。

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