日本株は反落へ、米金融不安再燃で銀行株に売り-株価対策期待は続く

名実ともに3月相場入りする東京株 式相場は、反落する見通し。米政府が大手銀行シティグループの普通株 を大量に取得すると発表したことを受け、米金融不安が再燃、S&P 500種株価指数が12年ぶりの安値を更新するなど、前週末の米国株式 相場は急落した。この流れを受け、週明けの東京市場でも、三菱UFJ フィナンシャル・グループなど金融株中心に売りが先行しそうだ。

三菱UFJ証券の荒井誠治投資ストラテジストは、「先週の木、金 曜日の日本株は、米国株が下がった割には底堅く推移した。この反動も きょうは出る可能性がある。ただ、政府による株価対策期待は続きそう だ」と見ている。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の2月27日清算 値は7380円で、大阪証券取引所の終値(7560円)比で180円安。

米政府は27日、政府が保有するシティの優先株の最大250億ドル (約2兆4370億円)相当を普通株に転換すると発表した。これにより、 既存株主の持ち分は74%低下する可能性がある。1株当たりの価値が 下がる懸念から、前週末の米市場では金融株に売りが先行。シティ株は 再び1ドル台に落ち込み、39%安の1ドル50セントで取引を終えた。

米国景気の先行き不透明感も増している。2008年第4四半期(10 -12月)の実質国内総生産(GDP)改定値は、前期比年率6.2%減 少と、速報値の3.8%減から大幅に下方修正された。ブルームバーグ・ ニュースがまとめた民間エコノミストの予想中央値5.4%減も下回った。

主要株価3指数は軒並み下落。S&P500種株価指数は前日比

17.74ポイント(2.4%)安の735.09ポイントと、1996年12月以来 の安値を更新した。ダウ工業株30種平均は同119.15ドル(1.7%) 安の7062.93ドルと、97年5月以来の安値。ナスダック総合株価指数 は同13.63ポイント(1%)安の1377.84ポイントとなった。

ただ国内面では、公的資金による株式買い取りなど政府の株価対策 期待は根強い。先週は政府が株価対策を検討していると伝わり、底堅く 推移する場面があった。売り一巡後は下げ渋る可能性もある。三菱U証 券の荒井氏は、「追加経済対策の期待感も浮上しており、売り方に警戒 感が高まっている」と指摘する。

2日付の毎日新聞朝刊は、株価・金融安定化策の一環として、銀行 と企業の持ち合い株に限っている「銀行等保有株式取得機構」の買い取 り対象を、銀行が保有する社債や転換社債(CB)にも広げる方向で検 討を始めたと報じた。同紙によると、買い取り規模は数兆円から最大で 10兆円程度を想定。実現するには、国会で審議中の株式取得機構の関 連法案の修正が必要となるため、野党との調整を急ぐ方針としている。

小糸製、FDKは軟調公算

個別では、国内にある自動車用ヘッドランプを製造する2工場を一 時閉鎖すると発表した小糸製作所、株式相場の下落で投資有価証券評価 損が発生した東京ドームやファミリマートも軟調に推移しそう。また、 09年3月期の連結営業損益予想を従来計画の1億円の黒字から14億円 の赤字に下方修正したFDKも売られそうだ。

半面、共同通信が28日に国内工場での自動車減産を緩和し、操業 日数を増やす方針を固めたと報じたマツダ、28日付の日本経済新聞朝 刊が国内工場で進めている減産を4月以降、段階的に緩和すると伝えた ホンダが堅調に推移しそうだ。

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