今日の国内市況:株式は反発、債券軟調-円3カ月半ぶり安値から上昇

週末の東京株式相場は反発。円安基調や在 庫調整の底入れ期待を背景に、キヤノンやファナックなど電機株、HOYAな ど精密機器株の一角が上昇。新日本製鉄など鉄鋼株も高い。米銀大手シティグ ループの完全国有化懸念が後退した午後には、三菱UFJフィナンシャル・グ ループなど大手銀行株が上昇転換した。

日経平均株価の終値は前日比110円49銭(1.5%)高の7568円42銭、T OPIXは同14.18ポイント(1.9%)高の756.71。東証1部の出来高は概算で 19億7035万株、売買代金は1兆2989億円、上昇銘柄数は1105、下落銘柄が489。

午前中ごろまで日経平均、TOPIXはともに前日終値近辺で小動きだっ た。指数は徐々に値を切り上げ、小幅高で午前を終了。

午後に入るとじりじりと値を切り上げ、日経平均は一時131円高まで上げ 幅を拡大した。米財務省が保有する米銀シティの優先株を普通株に転換し、米 政府はシティへの追加資金供与は行わない意向であることが明らかになったと 伝わり、シティの破たんや完全国有化を回避できるとの思惑が働いたようだ。

国内鉱工業生産にやや明るい兆しが見られ、内需株にも買いが広がった。 ヤフーやNTTデータなど情報・通信、セブン&アイ・ホールディングスやフ ァーストリテイリングなど小売株が買われ、JR東日本やヤマトホールディン グスなど陸運株、王子製紙などパルプ・紙株も高い。

債券は軟調、米金利3%乗せや株高警戒

債券相場は軟調(利回りは上昇)。前日の米国債市場では需給懸念を背景 に長期金利が3%台まで上昇したことに加え、午後に株式相場が堅調に推移し たことが売り材料となった。ただ、きょうは月末ということで、年金基金など が保有債券の年限を長期化させる買いを入れており、超長期債などは底堅く推 移した。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比7銭安い139円57銭で取引を開 始した。直後に139円62銭にやや戻したが、その後は139円50銭台を中心に 推移した。午後に入ると139円43銭まで下げたが、終盤にやや持ち直して、結 局は14銭安い139円50銭で終了した。3月物の日中売買高は1兆6116億円と なり、前日の3兆2503億円から半減した。

現物債市場で新発10年物の298回債利回りは、前日比1.5ベーシスポイン ト(bp)高い1.28%で取引を開始した。しばらく1.275-1.28%で推移したが、 午後2時40分過ぎに横ばいの1.265%まで戻した。いったん1.275%に上昇し た後、3時10分過ぎには再び1.265%をつけた。その後は1.27%で推移してい る。

超長期債はしっかり。新発30年債利回りは0.5bp低い1.955%に下げてい る。一時は1.95%に低下した。新発20年債利回りは横ばいの1.90%。この日 は実質的な月末日にあたり、指数対比で運用する年金基金などが保有債券の平 均残存期間(デュレーション)を長期化するための買いを入れたもようだ。

円が3カ月半ぶり安値付近から反発

週末の東京外国為替市場では円が対ドルで約3カ月半ぶり安値付近から反 発した。日本の景気悪化や政治の混迷を背景に円安が加速していたが、日本の 悪材料の織り込みが進み、テクニカル的にも「半値戻し」にほぼ到達したとい うことで、いったん円の下落に対する達成感が広がった。

円は対ドルで一時、1ドル=97円32銭まで上昇。26日の海外市場では昨年 11月10日以来となる98円71銭まで円安が進んでいたが、前日の下落幅の大半 を取り戻した。

円は対ユーロでも一時、1ユーロ=123円74銭まで買い戻しが進行。前日 に付けた1月8日以来の安値(126円8銭)から大きく値を戻した。

一方、ユーロ・ドルは方向感に乏しい展開が続き、この日の東京市場では 1ユーロ=1.27ドル台前半を中心にもみ合った。

昨年10-12月のGDP(国内総生産)の大幅マイナスや政治不信を背景に 円は過去2週間で対ドルでは6%以上下落。26日には昨年8月から今年1月の 円高局面の半値戻し(98円89銭)付近まで円安が進んだ。

朝方発表された国内指標は1月の鉱工業生産指数が3カ月連続で過去最大 の下落率を更新するなど景気悪化を示した。しかし、日本経済の弱さはここ2 週間で市場価格に急ピッチで織り込まれていたようで、新たな円売り材料と見 る向きは少なかった。

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