債券は軟調、米金利高や株高警戒-年限長期化で超長期堅調(終了)

債券相場は軟調(利回りは上 昇)。前日の米国債市場では需給懸念を背景に長期金利が3%台まで 上昇したことに加え、午後に株式相場が堅調に推移したことが売り材 料となった。ただ、きょうは月末ということで、年金基金などが保有 債券の年限を長期化させる買いを入れており、超長期債などは底堅く 推移した。

T&Dアセットマネジメントの竹田竜彦ファンドマネジャーは、 「米長期金利が上昇したことや日経平均株価が堅調に推移した影響を 受けて、先物市場で売りが出た。現物は、先物安に引っ張られてやや 売りが出ていたが、取引自体は閑散だった」という。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比7銭安い139円57銭 で取引を開始した。直後に139円62銭にやや戻したが、その後は 139円50銭台を中心に推移した。午後に入ると139円43銭まで下げ たが、終盤にやや持ち直して、結局は14銭安い139円50銭で終了し た。3月物の日中売買高は1兆6116億円となり、前日の3兆2503億 円から半減した。

きょうの債券市場は、朝方は米金利上昇が警戒され、午後に入る と日経平均が上げ幅を拡大させたことが売り材料となった。日経平均 の終値は110円49銭高い7568円42銭。トヨタアセットマネジメン トの浜崎優シニアストラテジストは、「最近の円安・ドル高基調や日 本株が堅調だったことが、金利の上昇要因となっていた」と述べた。

また、「前日に相場が大きく上昇した反動の売りも出ていた」 (大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリーダ ー)ことも圧迫要因となった。前日の債券先物3月物は前日比54銭 高で終了。一時は前日比68銭高まで上昇した。

26日の米国債相場は、10年や30年債に売りが出て3日続落した。 米10年債利回りは一時3%台に上昇し、2.99%付近で終えた。米国 では景気回復策に必要な資金を調達するために過去最大規模の国債入 札を実施。米債市場では供給増と歳出拡大が嫌気されている。

新発10年債利回りは横ばい圏

現物債市場で新発10年物の298回債利回りは、前日比1.5ベー シスポイント(bp)高い1.28%で取引を開始した。しばらく1.275-

1.28%で推移したが、午後2時40分過ぎに横ばいの1.265%まで戻 した。いったん1.275%に上昇した後、3時10分過ぎには再び

1.265%をつけた。その後は1.27%で推移している。

超長期債はしっかり。新発30年債利回りは0.5bp低い1.955% に下げている。一時は1.95%に低下した。新発20年債利回りは横ば いの1.90%。この日は実質的な月末日にあたり、指数対比で運用する 年金基金などが保有債券の平均残存期間(デュレーション)を長期化 するための買いを入れたもようだ。大和住銀の伊藤氏は、「月末の年 限長期化の買いが入ったためか、相場全体の下げ幅は限定的だった」 という。

都区部CPIは上昇、生産は最大の低下率

朝方に発表された1月の全国の消費者物価指数(除く生鮮食品、 コアCPI)は前年同月比横ばい。2月の東京都区部コアCPIは同

0.6%上昇と、前月(同0.5%上昇)から伸び率が拡大した。ブルーム バーグがまとめた予想中央値では全国コアCPIが同0.1%低下、都 区部コアCPIは同0.3%上昇だった。一方、1月の鉱工業指数は前 月比10.0%低下し、事前予想と一致したが下落率は過去最大となった。

市場では、全国コアCPIが1年4カ月ぶりにマイナスに転じる との見方が有力だったほか、2月の都区部コアは予想外に上昇した。 しかし、都区部CPIは前月の大幅低下の反動とみられ、相場へのマ イナスの影響は限定的だった。大和住銀投信投資顧問の横山英士ファ ンドマネジャーは、「中期的には良い材料とまでは織り込めない。あ まり大きな材料にはならない」と話した。

一方、27日付の毎日新聞は、政府・与党が追加経済対策の一環と して、新たな減税措置を検討していることが26日明らかになったと 報じた。政府・与党は、追加対策の事業規模を20兆円程度と想定。 09年度補正予算の早期編成も視野に、財政出動をする方針だという。

T&Dアセットの竹田氏は、3カ月連続で過去最大の低下率とな った鉱工業生産に対して、「市場では景気悪化と、それに対応する財 政拡大懸念という強弱材料の見方に2分しており、投資家は持ち高を 傾けにくい」と話した。

--共同取材:池田祐美、宋泰允 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Hidenori Yamanaka

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