東京外為:円が反発、週末控え売り一服-「半値戻し」で達成感も

朝方の東京外国為替市場では円が 反発。日本経済の大幅悪化や政治の混迷を背景に前日には対ドルで約 3カ月半ぶりの水準まで円安が進んだが、週初からの下落スピードが 速く、テクニカル的にも「半値戻し」をほぼ達成したことで、週末を 前に円の下落には一服感が広がっている。

ドル・円は1ドル=98円台半ばから97円71銭まで円の買い戻し が進行。ユーロ・円も1ユーロ=125円ちょうどを割り込み、124円8 銭まで円が買われている。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の伊庭剛バイスプレ ジデントは、ドル・円は昨年昨年8月から今年1月の下落幅の半値戻 し(98円90銭付近)にほぼ到達し、テクニカル的にはいったん達成 感が出やすいと指摘。今週はほぼ一本調子でドル高・円安が進んだだ けに、目先は「99円から100円を意識しつつ、利食い(利益を確定す るためのドル売り・円買い)などが出やすい」とみている。

一方、朝方発表された1月の完全失業率は4.1%と前月から予想 に反して低下し、消費者物価指数(生鮮食品を除いたコア指数)はマ イナス予想に対して前年比横ばいとなった。

半面、1月の消費支出の減少幅(前年同月比5.9%)はエコノミ スト予想を上回り、鉱工業生産指数は予想通りながら前月比10%減と 3カ月連続で過去最大の下落率を更新した。

全体的には日本経済の厳しさを示す内容となったが、景気の大幅 悪化については、先週発表されたGDP(国内総生産)以降の円安進 行である程度織り込みが進んでおり、一段の円売りにはつながってい ない。

円安が一服

日本経済・政治に対する不信感が高まるなか、今週も投機筋を中心 に円の買い持ち高を解消する動きが継続。貿易赤字の拡大も輸出企業の 円買い需要減退を意識させ、週初に1ドル=93円台だったドル・円は26 日の海外市場で一時、98円71銭と昨年11月14日以来の円安値を付け た。

ユーロ・円も一時、1月8日以来の円安値となる1ユーロ=126円 8銭を付け、週初の水準から6円超円安が進んだ。

伊庭氏は、「ドル・円の上昇トレンドはしっかりしており、すぐ に腰折れする感じはない」としながらも、「週末・月末ということも あり、ドル売りがしっかりあれば、きょうのところは円安に一服感が 出てもいいところまでテクニカルの水準はきている」と指摘する。

ドルが底堅い

オバマ米大統領は26日、同政権初の予算教書で、金融支援として新 たに最大7500億ドル(約73兆9300億円)の追加支援を求める見通しを 示した。

26日に発表された1月の米新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率)は前月比10%減の30万9000戸と1963年の統計開始以来の最低 水準に落ち込んだ。また、同月の米製造業耐久財受注額は前月比の減少 率(5.2%)が事前予想の2倍以上となり、21日に終わった1週間の新 規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比3万6000人増の66万7000 件と82年10月以来の最高となった。

26日の米株式相場は金融株主導で上昇する場面も見られたが、続落 して取引を終了。景気後退が深まるなか、米国への資金還流の動きを背 景にドルは底堅い展開が続いて入る。

ユーロ・ドルは前日の海外市場で一時、1ユーロ=1.28ドル台を回 復する場面も見られたが、ユーロの上値は重く、その後は1.27ドル台で のもみ合いが継続。27日の東京市場では対円でのユーロ売りにつられる 形で1.2700ドル前後までユーロが軟化している。

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