1月雇用情勢厳しさ続く-失業率低下も有効求人倍率は大幅悪化(2)

1月の国内雇用指標は、女性のパー トタイムの就労が増えたことなどから完全失業率が低下したものの、有 効求人倍率は5年4カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。金融危機が実体経 済に波及する「負の連鎖」が拡大する中、国内でも自動車や電機など基 幹産業を中心に人員削減が相次ぎ、雇用情勢は引き続き悪化している。

総務省が27日発表した労働力調査によると、1月の完全失業率(季 節調整済み)は4.1%と前月から0.2ポイント低下した。男性は4.2%と 前月から0.3ポイント低下、女性は4.1%と0.1ポイント低下した。ま た、厚生労働省が発表した1月の有効求人倍率(季節調整値)は0.67 倍と前月を0.06ポイント下回り、2003年9月と並ぶ低水準となった。

景気後退を受けた人員削減は、非正規雇用を中心に急速な調整が進 んでいる。厚生労働省が先月30日に発表した「非正規労働者の雇用止め 等の状況(1月報告)」では、昨年10月から今年3月の間に失職もしく は失職予定の非正規労働者が12万4802人となり、昨年12月時点から約 4万人増加。一方、富士電機ホールディングスが正規労働者を含めた約 3400人の削減を発表するなど、正規雇用も例外ではない。

就業者数は前年同月比29万人減の6292万人と12カ月連続の減少。 完全失業者は同21万人増の277万人と3カ月連続で増加した。これに対 し、非労働力人口は同5万人増の4474万人に上った。完全失業者につい てその求職理由をみると、「勤め先都合」は20万人を超える増加が続い ている半面、「自己都合」は6万人減少した。

総務省によると、前月比でみた非労働力人口は全体で20万人減少し たが、内訳は女性が24万人減、男性が4万人増。このうち、女性がパー トタイムの労働などに就いたことで就業者数が前月比で26万人増加し、 失業率の低下要因となった。

モルガン・スタンレー証券の佐藤健裕チーフエコノミストは発表前 のリポートで、「建設・不動産業を中心に企業倒産件数は増加基調にあり、 労働市場の悪化は続く。景気後退が深まるにつれ、労働力の調整は非正 規雇用にとどまらず正規雇用にも波及する」とした上で、失業率は2010 年央にかけて6%近辺まで上昇すると予想している。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査の予想中央値は、完 全失業率が4.6%、有効求人倍率は0.69倍だった。

消費支出は11カ月連続減

一方、総務省が同日発表した1月の家計調査によると、2人以上の 世帯の消費支出は前年同月比5.9%減の29万1440円と11カ月連続で減 少し、家計の生活防衛姿勢の強まりが明らかになった。ブルームバーグ・ ニュースのエコノミスト調査の予想中央値は同5.5%減だった。

1月の販売関連指標をみると、百貨店売上高は前年同月比9.1%減 と11カ月連続で減少し、実質的に過去2番目の大幅落ち込みを記録。新 車販売台数(軽自動車を除く)は同27.9%減と6カ月連続で減少した。

バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミストは統 計発表前に、「1月に予想される消費の弱さは雇用不安などを背景とした 本格的な弱さ」と指摘。その上で、「前年割れが始まった賃金、厳しさを 増す雇用環境、5年ぶりの低水準に達する株価など、引き続き家計を取 り巻く環境は厳しく、消費の低迷は続く」と指摘した。

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