邦チタ社長:来期赤字の公算大-航空向けなど需要急減、市況悪化で

東邦チタニウムの2010年3月期 連結業績は赤字転落する可能性がある。チタンの航空機向け需要の減 少に世界的な景気後退が拍車をかけ、市況が5年ぶりに下落するのが 追い討ちをかけるためだ。久留嶋毅社長が26日、本社でブルームバー グ・ニュースとの取材で明らかにした。

同社は大阪チタニウムテクノロジーズと並ぶチタン大手。米ボー イングや欧エアバスの機体に使われる高品位チタンの供給メーカーと して知られるが、昨年後半以降の需要急減で09年3月期の連結純利益 は前期比51%減の38億円と6期ぶりの大幅減益を見込む。来期は、 「航空機向けなど主力の輸出品価格が、09年(暦年ベース)は前年比 15%の下落で決着したのも響き、連結売上高は前期比2-3割減少す る。黒字確保すべく努力するが赤字となる可能性は否定できない」と の見通しを示した。

世界チタン市場は、米同時多発テロで航空機需要が落ち込んだ02 年以降5年間年率16%の成長が続き、07年の世界需要は13万トン程 度まで増えた。しかし、「08年は前年比10%減った、09年も07年と 比較して25%減少する」(久留嶋社長)見通し。最大の要因は航空機 需要の縮小だ。チタン使用量が従来の航空機よりも3倍程度と多い新 型機ボーイング787の納期延期が再三にわたり延期されているのも影 響する。錆び防止用にチタンが使われる化学プラントや船舶の熱交換 器向け需要も縮小しているという。

市場縮小を受け、東邦チタは今年1月から主力の茅ヶ崎工場(神 奈川県茅ヶ崎市)で15%減産を開始。4-9月は減産幅を4割に拡大 する。

チタン需要の中期的な拡大を見越して現在北九州市に建設中の若 松・新工場は、年末に完成するが、稼働時期は未定。「2010年前半に も実施したい」としている。当初計画していた新工場の2期工事も当 面延期する。新工場の順次建設により、同社は現在1万6000トンの年 間生産能力を、2万4000トン、4万トンに増やす計画だった。

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