日本株は輸出中心に続落へ、米経済指標悪化とGM問題に不透明感再燃

東京株式相場は続落が予想される。 米国で発表された複数の経済指標が悪化したほか、米自動車大手ゼネラ ル・モーターズ(GM)の再建問題を巡って先行き不透明感も高まって いる。世界景気の一段の落ち込みが警戒され、電機や自動車、機械など の輸出関連株を中心に売りが優勢となりそうだ。

東洋証券情報部の大塚竜太部長は、米国で低調な経済指標の発表が 相次ぎ、「世界経済を取り巻く環境の厳しさが改めて認識された。輸出 株は、販売数量の落ち込みによる収益悪化を、足元の円安による採算改 善で補いきれないとの見方が広がりそう」と見ている。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の26日清算値 は7405円で、大阪証券取引所の同日の通常取引終値(7430円)に比 べて25円安。26日の日経平均株価終値は7457円93銭だった。

低調な米経済統計

米労働省が26日に発表した21日に終わった1週間の新規失業保 険申請件数(季節調整済み)は、前週比3万6000人増の66万7000件 と、1982年10月以来の最高となった。ブルームバーグ・ニュースが 集計したエコノミストの予想中央値は62万5000件だった。前週は63 万1000件(速報値62万7000件)。

また、米商務省が同日に発表した1月の米製造業耐久財受注額は前 月比5.2%減少。減少率はブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト予想中央値(2.5%減)の2倍以上になった。前月比マイナスは 同統計開始以来で最長の6カ月連続。1月の耐久財受注額は1638億ド ルと、2002年12月以来の最低。

このほか、1月の米新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、年率) は前月比10%減の30万9000戸と、1963年の統計開始以来の最低水 準に落ち込んだ。市場予想中央値は32万4000戸だった。12月は34 万4000戸と、速報値の33万1000戸から上方修正された。

GMの08年赤字は過去2番目の規模

一方、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が26日発表し た2008年通期決算は、最終損益が309億ドルの赤字。赤字額は同社創 業以来で2番目の規模で、最終赤字は4年連続となった。リック・ワゴ ナー最高経営責任者(CEO)は年末までの生き残りに向け、追加の資 金援助を米財務省に要請する準備を進めている。

GMが生き残れるかどうかは、同社が米政府に求めている最大166 億ドル(約1兆6300億円)の追加支援が認められるかどうかにかかっ ている。GM問題について、東洋証の大塚氏は「業績悪化に歯止めがか からない中で、米政府の支援を得にくい状況になってきた。破産法申請 の選択肢も残り、世界的な経済・金融の混乱への不安は消えない」と話 す。

米経済統計が市場予想より悪い内容となったほか、GM問題を巡る 不透明感が高まったことを受け、26日の米株式相場は続落。S&P500 種株価指数は前日比1.6%安の752.83。ダウ工業株30種平均は

88.81ドル(1.2%)下落し、7182.08で終えた。オバマ大統領が医療 保険会社へのメディケア(高齢者向け医療保険制度)関連の支払いを削 減するとの懸念が広がり、ヘルスケア関連株の下げも目立った。S&P 500種ヘルスケア株指数は5.1%安だった。

医薬品に売り公算、JFEや日風力開に買いか

個別では、従業員の早期退職に伴う特別加算金の追加で、08年12 月期の連結最終損失額が膨らむ福田組、顧客の設備投資の凍結や延期の 影響で09年3月期業績予想を下方修正した栗田工業が売られそう。

また、オバマ大統領の抜本的な医療改革で米国ではヘルスケア関 連企業の業績が打撃を受けるとの懸念が広がっており、武田薬品工業や 第一三共など医薬品株の一角も下げる公算が大きい。前日の米国株市場 では、S&P500種株価指数の業種別154指数の下落率上位には管理 健康医療やバイオテクノロジーが入り、S&P500への下落寄与度上位 には医薬品、バイオテクノロジー、ヘルスケア機器が並んでいた。

半面、独鉄鋼大手のティッセンクルップのブリキ製造子会社との技 術提携を発表したJFEホールディングス、長崎県に国内最大の風力発 電所を建設すると27日付の日本経済新聞朝刊で伝った日本風力開発が 買われる可能性がある。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE