UBS:CEO交代、前クレディSトップ起用-信頼回復目指す(2)

スイスの銀行最大手UBSは26 日、前クレディ・スイス・グループ最高経営責任者(CEO)のオズ ワルド・グルーベル氏をCEOに指名したと発表した。巨額損失と米 国での法廷闘争で失われた信頼の回復を目指す。

発表によると、前任のマルセル・ローナー氏は即日退社する。発 表を受けてUBS株は一時、前日比15%高となった。

ウニクレディトのミュンヘン在勤アナリスト、アンドレアス・ビ ース氏は「驚きと言えば驚きだが、グルーベル氏の実績を考えると、 投資家の不安沈静化には役立つだろう」と話した。

グルーベル氏は、2年にわたり赤字だったクレディ・スイスを黒 字に復帰させた実績がある。同氏はこの日、UBSを黒字に復帰させ るにはさらに「大幅」なコスト削減が必要だとの考えを示した。UB Sは世界的金融危機のあおりで巨額損失を計上したほか、米国で富裕 層の税逃れをほう助した疑いも持たれ、訴訟と顧客流出に直面してい る。

チューリヒ時間午前9時44分(日本時間午後5時44分)現在の 株価は前日比1.2スイス・フラン(12%)高の11.3スイス・フラン。 ローナー氏がCEOに就任した2007年7月から前日までで85%下落 していた。

人員削減

サンフォード・C・バーンスティーンのアナリスト、ディルク・ ホフマンベッキング氏は、クレディ・スイスの業績を回復させたのと 「同じような奇跡を市場はオズワルド氏に求めるだろう」と話した。 同氏は07年にクレディ・スイスを去る前、04-06年の間に同行の利 益を2倍にした。

グルーベル氏はこの日の発表資料で、「スイスの金融センターに は2行以上の国際的大手銀行が必要だと信じている」とし、「7万 7000人の献身的な従業員とともに、UBSを収益力と成功の軌道に 復帰させるべく私にできる限りのことをする」と決意を表明した。

UBSは既に約1万1000人の削減を発表しており、年末までに 証券部門の人員数を1万5000人に減らすことも計画している。08年 末の人員数は1万7171人。ピーター・クラー会長は今月、投資銀行 事業売却の観測を否定した。グルーベル氏はこの日の従業員向け文書 で、「当行の市場の多くで現在の事業環境が厳しいことを考えると、 一段の大幅なコスト削減は不可欠だ」と説明した。

グルーベル氏は2年弱で3人目のUBSのCEO。07年にピー ター・ウフリ氏の後を受けて就任したローナー氏は、今年1月に辞意 を会社側に伝えていたという。

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