アドテスト:約1200人を削減、リストラ費用で最終赤字780億円(4)

半導体検査装置(テスター)メー カー国内最大手のアドバンテストは25日、半導体不況の長期化が懸念 されるため、3月末までに約1200人を削減するなどの構造改革を行う と発表した。今期(2009年3月期)の連結純損益は、関連費用などで 780億円の赤字(前期は166億円の黒字)になる見通し。

人員削減は、昨秋から臨時従業員の契約更改見送りなどを実施して きたが、正社員約450人の希望退職も募り、3月末をめどにグループ 3400人体制へスリム化する。丸山利雄社長は会見でリストラ加速の理 由について、「1-2月も受注がどんどん落ちているため耐えられな い」と説明した。ITバブル崩壊後の01-02年度は2年間で計約 1400人を削減した経緯がある。役員や管理職は賞与全額カットや給与 削減などで報酬を減額する。

また製造関連子会社とソフトウエア開発会社をいずれも4社から1 社に再編して生産・開発の効率化を進めるほか、半導体の検査工程に用 いる自動選別搬送装置のハンドラーなど一部事業から撤退。半導体テス ターの需要自体が縮小しているため「次の収益の柱を見つけたい」(丸 山氏)と、新規事業も開拓する。

10年度も「回復望めず」

今期は構造改革費用として250億円を計上、繰延税金資産は450 億円を取り崩し関連費用が発生する。期末配当は5円と前年同期の25 円から減額、年間配当は30円とする。前期は50円だった。今期の売 上高は前期比59%減の750億円、営業損益は500億円の赤字(前期は 227億円の黒字)を見込む。営業損益、最終損益がともに赤字になるの は03年3月期以来。

丸山氏は、半導体市況について「昨秋のリーマン・ショック以降大 幅に悪化し、今年はさらに深刻化している」と指摘。売上高が1000億 円でも利益が出せる体質への転換を進めているものの、半導体業界は 「かつてのように在庫が減れば回復するという単純な状況にない」と分 析する。

また09年度の半導体市況は08年度以上に低迷するとの見通しを 示した上で、「半導体メーカーの業界再編が一段落するまでは厳しいだ ろうし、10年度も急回復は望めないと判断したので構造改革を実施す ることにした」と述べた。大幅赤字で株主資本は目減りするものの、自 己資本比率は昨年12月末の89%から3月末には83%程度への低下に とどまる見込みという。

アドバンテスト株の終値は前日比73円(5.4%)高の1426円。

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