日本株は反発へ、FRB議長証言で世界経済不安緩む-円安で輸出買い

東京株式相場は反発が予想される。 バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が金融市場の安定を条 件に、2010年には米国景気が回復に向かうと証言したことを受け、世 界経済悪化への不安が和らいでいる。外国為替市場では円安が進行して おり、採算改善が期待される輸出関連株を中心に幅広い業種、銘柄が買 い戻されそうだ。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の24日清算値 は7470円で、大阪証券取引所の同日の通常取引終値(7290円)に比 べて180円高。24日の日経平均株価終値は7268円56銭だった。

日興コーディアル証券の西広市エクイティ部部長は、「米FRB議 長の発言で、市場を覆っていた不透明感がひとまず快方に向かいそう だ」と見ている。また、円相場が「対ドル、対ユーロともに1-3月期 の輸出企業の想定レートと比べ円安水準で動いていることも、輸出株な どにプラスに働く」という。

FRB議長証言、米国株は急反発

バーナンキFRB議長は24日、上院銀行委員会で証言し、米経済 が厳しい縮小過程にあると指摘。その上で、同議長は「政府と議会、F RBの行動が金融の安定化につながれば、現在のリセッション(景気後 退)が09年中に終わり、10年は回復の年となるだろう」と述べた。同 議長は自身の見方と断り、「金融市場の安定が2010年の景気回復の条 件になる」としている。

またバーナンキ議長は、銀行を国有化する必要はないとの考えも示 し、市場心理の改善につながった。24日の米株式相場は大幅反発。S &P500種株価指数は前日比4%高の773.14、ダウ工業株30種平均 は236.16ドル(3.3%)上昇し、7350.94ドルで終了。ナスダック総 合株価指数は54.11ポイント(3.9%)高の1441.83で終えた。

1ドル=96円台、1ユーロ=124円台

一方、24日のニューヨーク外国為替市場では、円が対ドルで下落。 昨年11月以降初めて1ドル=96円台に乗せる円安となった。円はユー ロに対しても下げた。麻生太郎首相の支持率低下に加え、1月の貿易赤 字が少なくとも1986年以来の最大になるとのエコノミスト予想を受け て円売りが加速。ニューヨーク市場での流れを引き継ぎ、25日早朝の 東京市場でも1ドル=96円台後半、1ユーロ=124円台前半の直近円 安水準で推移している。

バーナンキ議長の発言で、米国をはじめとした世界経済の悪化が長 引くことへの警戒が和らいだほか、為替の円安への動きも追い風となり、 キヤノンやソニーなど電機株、トヨタ自動車やホンダなど自動車株に資 金が戻ってきそうだ。

取得機構拡充の報道、売り圧力吸収の期待も

政府は、下落傾向が続く株式相場の下支えに向け追加対策の検討に 入っている。25日付の日本経済新聞朝刊は、銀行等保有株式取得機構 の購入対象資産を拡大し、政府保証付きの公的資金で市場から直接株式 などを買い上げる案を柱とするもよう。同機構を巡っては、最大で20 兆円の政府保証を設定するための関連法案が国会に提出されており、 「外国人投資家の売り圧力を吸収する効果が期待できる」(日興コーデ 証の西氏)との声も聞かれる。

スミダやローソンに買いも、日電工は売りに

個別では、特損の減少などで09年12月期の連結最終損益が黒字 に浮上する見通しとなったスミダコーポレーションが買われそう。コス ト削減効果で09年12月期に最終黒字を見込む近畿日本ツーリスト (KNT)、セーラー万年筆も上昇する公算が大きい。エーエム・ピー エム・ジャパン(am/pm)を買収する方針を固めた、と25日付の 日経新聞朝刊で伝えられたローソンにも資金が流入する可能性がある。

半面、粗鋼生産減少や販売価格下落、製造原価の上昇が響き、09 年12月期の連結営業利益が前期比90%減に落ち込む見通しの日本電工 が売りに押されそうだ。海外生産拠点の再編に伴う特損計上などで09 年1月期業績予想を下方修正した三井ハイテック、半導体産業の低迷が 響いて09年1月期業績が従来計画に届かない菱洋エレクトロも下落が 見込まれる。

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