NY外為:円下落、一時対ドル96円93銭-安全資産の地位に陰り

24日のニューヨーク外国為替市 場では、円が対ドルで下落。昨年11月以降初めて1ドル=96円台に 乗せる円安となった。日本経済の悪化が深刻化し、世界的な景気後退 の中で逃避先としての円需要が弱まった。

円はユーロとメキシコ・ペソに対しても下げた。麻生太郎首相の 支持率低下に加え、1月の貿易赤字が少なくとも1986年以来の最大 になるとのエコノミスト予想を受けて円売りが加速した。ドルは対ユ ーロで下落。株価が12年ぶりの安値から反発したものの、安全資産 としてのドル需要は弱まった。

BMOキャピタル・マーケッツの通貨ストラテジスト、アンドル ー・ブッシュ氏(シカゴ在勤)は「日本の経済指標は弱い内容が続い ており、株安が円高につながる図式も崩れた」と指摘。「麻生内閣の 支持率は極めて低い」と語った。

ニューヨーク時間午後4時02分現在、円は対ドルで2.3%下げ、 1ドル=96円80銭(前日は94円61銭)。一時は昨年11月25日 以来の安値となる96円93銭まで下げた。円は対ユーロでは3.6%下 げ、1ユーロ=124円37銭(前日は120円10銭)。一時は1月9 日以来の安値となる1ユーロ=124円76銭まで下げた。ドルは対ユ ーロで1.2%下げ、1ユーロ=1.2846ドル(前日は1ユーロ=

1.2694ドル)。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が議会証言で銀 行の国有化は必要ないと発言したことを受けて、S&P500種株価指 数は4%上昇。ダウ工業株30種平均は3.3%上昇した。これを背景 にドルは対ユーロで下落した。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、アンドルー・シャベリア氏 (ニューヨーク在勤)は「ユーロが対ドルでやや反発している」と指 摘。「ユーロは株価の上昇に沿う動きとなっている」と述べた。

円は全面安の展開となり、対メキシコ・ペソで2.8%、対南アフ リカ・ランドでは2.7%下落した。円はユーロに対して昨年9月以来 で最長の5日連続安。

2月16日以降のドル・円相場と日経平均株価の相関係数はマイ ナス0.89に振れた。それまでの1年間では相関係数はプラス0.86 となっていた。内閣府が発表した昨年10-12月期の国内総生産(G DP)1次速報値が前期比年率12.7%減と、第1次石油危機直後の 1974年以来の下落率となったことが材料視された。相関係数の1は、 ドル・円と日経平均が平行して動いていることを意味する。

相関が崩れた

BNPパリバの為替ストラテジスト、イアン・スタナード氏(ロ ンドン在勤)は「(相場を)動かす要因が変わりつつあり、ドル・円 と株価の相関関係が崩れてしまった」と述べ、「特にドルは対円で引 き続き急伸するだろう」と加えた。

ブルームバーグの調査によると、2008年には171通貨のうち円 が最も堅調に推移し、対ドルで23%上げ、対ユーロでも29%上昇し た。こうした円高の影響で、トヨタ自動車やホンダ、ソニーなど輸出 企業の海外販売が損なわれた。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミストの予想中央値は、2009年末時点で1ドル=96円となっ ている。

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