東京外為:円が下落、日本の景気対策の遅れ懸念-約3カ月ぶり95円台

東京外国為替市場では円が下落 した。ドル・円相場は午後の取引で一時1ドル=95円35銭と、昨年 12月1日以来、約3カ月ぶりの円安値を付けている。日米間で政府の 景気対策のスピード感に格差が生じていることから、円に売り圧力が かかりやすい展開が続いた。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の清水昭男グループマネジャーは、 景気の先行きは依然として暗いものの、米政府による対応の早さを背 景に少なくとも回復の期待は持てると指摘。「日本の政局や景気の弱 いところがフォーカスされやすい」状況となっており、円は先行きの 不透明感が非常に強いとしている。

日本の貿易赤字拡大へ

民主党の鳩山由紀夫幹事長がブルームバーグ・ニュースとのイン タビューで、秋までにある総選挙では国民新、社民の両党と連立を組 む方針を掲げて政権奪取を狙う考えを明らかにするなど、国内政局の 先行き不透明感は根深い。

また、あす25日には1月の貿易統計(通関ベース)が発表され る。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想では、1兆2000 億円の赤字が見込まれており、予想通りとなれば、4カ月連続の貿易 赤字となるが、需給面でも「円買いを誘発させるような展開になりに くい」(清水氏)とみられている。

この日はユーロ・円相場も一時1ユーロ=121円50銭と、前日の ニューヨーク時間午後遅くに付けた120円10銭からユーロ高・円安 が進んだ。

米対策スピード好感

米財務省と連邦準備制度理事会(FRB)、連邦預金保険公社 (FDIC)、通貨監督庁(OCC)、貯蓄機関監督局(OTS)は 23日、共同で声明を発表。「経済成長の回復に欠かせない信用供与の ために十分な銀行の資本と流動性を確保する」として、「米政府は今 回の金融危機が続く間、銀行システムをしっかりと支える」との意向 を表明した。

当局は、査定によって資本増強が必要と判断された銀行が民間投 資家からこれを調達できない場合に追加の公的資金を注入する方針。 公的資金を受ける銀行は「強制転換優先株」を発行し、これらは「必 要に応じ時間をかけて」普通株に転換されるという。

東海東京証券金融市場部の二瓶洋トレーディンググループマネジ ャーは、米金融当局の対応で金融不安が打ち消される格好となってお り、ドルへの資金シフトが「安全」と捉えられていると指摘。「策が 取れない日本と積極的に策を取っている米国との相違」がドル買いの 評価につながっていると指摘する。

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