日本株(終了)続落、TOPIX一時バブル後安値に-金融と収益不安

東京株式相場は3日続落。TOP IXは一時、昨年10月28日に付けたバブル経済崩壊後の日中安値 (721.53)を更新した。世界的な金融不安、企業収益悪化への不安が 強く、オリックスや損保ジャパンなど金融株が下落。増資による株式希 薄化が警戒された野村ホールディングスは急落し、証券・商品先物は東 証1部33業種の下落率1位。小売や素材関連も安い。

日経平均株価の終値は前日比107円60銭(1.5%)安の7268円 56銭、TOPIXは同5.00ポイント(0.7%)安の730.28。東証1 部の売買高は概算で20億2288万株、売買代金は1兆1686億円、値下 がり銘柄は1011、値上がりは570。東証1部の時価総額は238兆2505 億円と、2003年5月以来の低水準に落ち込んだ。

みずほ投信投資顧問の荒野浩理事は、「欧米の金融システム問題で 市場の信任を得られる抜本的な解決策が打ち出されない限り、世界的に 株式からの資金流出は止まらない」と指摘。株式保有比率を高めていた 日本の銀行は、多額の株式評価損の発生で自己資本はき損し、融資余力 が極度に低下しており、「企業の資金繰り悪化につながる日本独自の 『負のスパイラル』を招いている」と話した。

日経平均も一時10月安値割れ、終盤持ち直す

大幅続落した23日の米国株相場の流れを引き継ぎ、東京市場では 朝方から売りが先行。TOPIXに続き、午前中ごろ過ぎには日経平均 も昨年10月27日に付けたバブル崩壊後の終値ベースの最安値(7162 円)を一時下回った。

午後に入っても、アジア株のほぼ全面安、日本時間今晩に米国で発 表される住宅や消費関連の統計が悪化するとの懸念を背景に、「押し目 買いを入れにくい状況」(SMBCフレンド証券の中西文行ストラテジ スト)が続いた。しかし、午後の取引後半は、この日も公的年金資金に よる下支え観測が流れ、TOPIXは高値引けとなった。

米国発材料相次ぐ、増資の野村は82年来安値

米銀2位のJPモルガン・チェースは23日、コスト削減を狙い、 四半期配当金を従来計画から87%減額すると発表した。また、米政府 の支援を受けている保険大手のアメリカン・インターナショナル・グル ープ(AIG)は、政府保有の優先株を普通株に転換することを求める 可能性があることを事情に詳しい関係者1人が同日明らかにした。

また23日の米国では、モルガン・スタンレーがハイテク株につい て、景気に敏感な産業の中で最もぜい弱だとの見方を示したことをきっ かけに、ヒューレット・パッカードやインテルの株価が急落。鉄鋼株も 下落。UBSでは、鉄鋼業界の増産が急激過ぎたと指摘した。

こうした米国発の材料が逆風となり、東京市場ではオリックスや損 保ジャパンなど金融株が売りに押され、三菱電機やオリンパスなどのハ イテク株の一角、新日本製鉄、JFEホールディングス、旭化成、三井 化学など素材株も軟調だった。

新株発行による大規模な公募増資を決議した野村が既存株主利益の 希薄化などが嫌気され、9.3%安と安値引けとなり、1982年10月以来 の安値水準に沈んだ。

小売株の下げ目立つ、輸出一角プラス浮上

小売株全般に下げが目立ち、2月度の既存店売上高が前年同月比2 けた減となったジーンズメイト、ライトオンがともに下落。セブン&ア イ・ホールディングスが上場来安値を更新、ファーストリテイリングは 日経平均の下落寄与度1位だった。この日は小売企業に多い2月決算企 業の配当権利落ち日だったことも株価押し下げにつながった。このほか、 前支店長と行員による不明朗融資、回収不能見込み額の発生事実を公表 した百十四銀行は昨年来安値を付けた。

半面、午後に外国為替市場で1ドル=95円台まで円安・ドル高が 進行したことを受け、輸出採算の改善期待からホンダやトヨタ自動車、 ブリヂストン、ソニーなど朝方安かった輸出関連株の一角がプラス圏に 浮上して終えた。JR東日本、東洋水産、東京電力といった景気動向の 影響を受けにくい銘柄も堅調。JR東日本については、みずほ証券が投 資判断を引き上げたことも追い風となった。KBC証券が投資判断を 「売り」から「中立」に引き上げた任天堂は6営業日ぶりに反発。

ジャスダック指数は連日安値、グリー上場来安値

国内新興市場の主要株価指数は、ジャスダック指数が前日比0.38 ポイント(1%)安の39.46と4日続落し、連日で昨年来安値を更新 した。東証マザーズ指数は同2.60ポイント(0.9%)安の286.72と 9日続落。大証ヘラクレス指数は同9.18ポイント(2%)安の

444.01と7日続落。

個別では、グリーが昨年12月17日以来、約2カ月ぶりに上場来 安値を更新した。楽天、アークが買われ、オンコセラピー・サイエンス も高い。半面、20日に自社株式の取得枠を設定したソリトンシステム ズが連日のストップ高。サイバーエージェント、ACCESS、ダヴィ ンチ・ホールディングスが高い。

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