鳩山民主幹事長:国民・社民との連立掲げ総選挙-インタビュー(2)

民主党の鳩山由紀夫幹事長はブルームバー グ・ニュースのインタビューに応じ、秋までにある総選挙では国民新、社民の 両党と連立を組む方針を掲げて政権奪取を狙う考えを明らかにした。

インタビューは23日行った。鳩山氏は「選挙後の姿というものを国民の皆 さんには示す必要があると思う」と指摘。その上で、「わが党でまだ合意してい るわけではないが、事前に社民党、国民新党と政策の協議をしてお互いに理解 し合える最大公約数の部分を訴える必要がある」と述べ、両党との共通公約の 作成を検討したい意向も示した。

民主党が国民新、社民との連携強化を図るのは、衆院選挙での選挙協力に 加え、仮に衆院で単独過半数を確保しても、参院では単独過半数に届いていな いことが背景にある。同党は参院で国民新、新党日本などと統一会派(118人) を組んでいるが、総定数(242人)の過半数には、社民党・護憲連合(5人)を 加える必要がある。

政策研究大学院大学の飯尾潤教授は3党による共通公約の作成について 「マニフェスト(政権公約)全体ではなく、一部の共通公約を掲げるのであれ ば奇異なことでもない。選挙協力をしているので、ある程度の共通性を示すの は必要なことだ」と語った。

これに対し、政治評論家の森田実氏は「社民党とは憲法問題などで距離が あり、問題はまとめることができるかだ。衆議院で単独過半数を取っても、民 主党が譲歩しなければ参議院での過半数は維持できない」と述べ、連立政権を 樹立するために民主党が一定の妥協を求められる可能性があるとみている。

鳩山氏は共産党が民主党中心の連立政権に加わる可能性については「共産 党も望んでいないのではないか。政策ごとに閣外で協力しましょうということ はあり得る話だ」と否定し、個別の政策での協力にとどまるとの認識を示した。

一方、総選挙後の政局については、「たとえば野党になった自民党に魅力を 感じない方々も出てくる。そういった方々が自民党の中にいても協力をしてく れるということだってあるかもしれないし、自民党を離れるという方々だって 出てくるかもしれない」と自民党が分裂する可能性を指摘した。

その上で、「民主党が求心力を高めれば、さまざまな連立の相手というもの も当然、視野の中に入れることもあり得る」と将来的な連携対象は現在の野党 にとどまらなくなるとの見方も示した。

局長以上は辞表提出、協力姿勢見極め任用

鳩山氏は62歳。1993年6月に武村正義、園田博之(現自民党政調会長代理) らと自民党を離れ、「新党さきがけ」を結党。細川護煕内閣で官房副長官、村山 富市内閣では同党の代表幹事などを歴任した。96年9月に菅直人氏らと旧「民 主党」を結党。その後、98年には岡田克也氏らの民政党や旧民社党出身者らで 作る新党友愛などと合流、2003年には小沢一郎氏が率いる自由党と合併し現在 の民主党を築き上げた。

仮に民主党が政権を獲得すれば、96年の旧「民主党」以来、13年ぶりの悲 願達成となる。

それだけに鳩山氏は「政権移行をどう円滑にするかということは大変大き な話だ。官僚主導から政治主導に、国民主権に変えるためにはどんな手がある かと必死で考えている」と指摘。官僚主導の政治に陥らないようにするため、 入閣予定者には2-3週間徹底的に政権の課題と優先順位を議論させる方針を 明らかにした。

実際の政権運営には各省庁で大臣、副大臣らの下で実務を行う官僚の協力 が必要だが、鳩山氏は「局長以上には例えばいったん辞表を提出してもらう。 われわれの考え方に沿ってやるという覚悟を示してくれる人のみが局長以上の ポストで頑張ってもらうというような手術が必要だとは思っている」と述べ、 局長以上の幹部は民主党の方針に協力するかどうかを確認した上で任用する自 らの構想も示した。

小沢氏は「米国で完全に誤解されている」

政権奪取の可能性が現実味を帯びている民主党には海外からの関心も高ま っている。米国のヒラリー・クリントン国務長官は17日夜に小沢代表と会談。 その席には鳩山氏や菅代表代行ら同党幹部が顔をそろえた。

鳩山氏は、小沢氏がこの席で「自分は米国で完全に誤解をされている、小 沢総理になったら日米関係が非常に悪くなるのではないかという懸念があるが そんなことはない。わたしは日米関係、日米同盟というものを最も重視してい る」との考えを国務長官に伝達したことを紹介。民主党が政権を取っても日米 関係を日本外交の基軸とすることに変わりはないことを強調した。

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