債券相場はもみ合い、中期債下落や入札を見極め-景気懸念が下支え

債券相場はもみ合い。朝方は、前 日の米国株相場が世界景気懸念を背景に急落し、日経平均株価も続落し たことから買いが先行した。しかし、きょう実施の20年債入札結果を 見極めようと取引が手控えられる中、2年などの中期債が下落したこと が重しになり、相場は伸び悩んだ。

BNPパリバ証券の山脇貴史シニア債券ストラテジストは、世界的 な景気懸念や株安などで本来は債券がもっと買われてもいいはずだが、 3月決算期末の接近で投資家は様子見姿勢が強いと指摘。むしろ、「株 安進行で資産のキャッシュ(現金)化やTIBOR(東京銀行間貸出金 利)が上昇するといったリスクも意識されている」と話した。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比4銭高い139円65銭で 取引を開始した。直後に139円73銭まで上昇したが、その後は水準を 切り下げ、11銭安まで下げた。結局は9銭安い139円52銭と午前の 安値圏で終えた。3月物の午前売買高は9186億円。

朝方の債券市場では、日米株安が進んだことが相場の支援材料とな っていた。23日の米株式相場は大幅続落。世界的な景気悪化懸念から、 素材など景気敏感株を中心に売り込まれ、ダウ平均は250ドル89セン ト安の7114ドル78セントと97年5月以来の安値となった。一方、米 債相場は株安などを受けて底堅く推移した。

国内株式市場で日経平均株価は続落。前日比191円66銭安の 7184円50銭で午前の取引を終了した。一時は7155円まで下げ、昨年 10月27日に付けたバブル経済崩壊後の終値ベースの最安値(7162 円)を下回った。

景気の先行指標とされる株価の下落は、本来は債券の買い材料だが、 3月決算期末を控えているだけにマイナスの要因になると懸念する見方 も出ていた。RBS証券の市川達夫シニアストラテジストは、「株安は、 投資家のリスク許容度の低下や決算に向けた益出しの売りも誘う。3月 末までは、株価の着地点のめどを探る動きが続いて、債券相場は動きづ らい」という。

新発10年債利回りは1.275%

現物債市場で新発10年物の298回債利回りは、前日比0.5ベー シスポイント(bp)低い1.265%で取引を開始した。いったん横ばいの

1.27%を付けた後、一時は1bp低い1.26%まで下げた。その後は水準 を切り上げ、午前の終値は0.5bp高い1.275%となった。

中期債相場が安い。新発2年物の277回債利回りは1.5bp高い

0.40%、新発5年債利回りは1bp高い0.725%に上昇している。今週 26日に2年債入札を控えていることに加えて、ターム(期日)物金利 が期末に向けて強含むとの観測などが売り材料となっているもようだ。 前日のユーロ円TIBOR3カ月物は10営業日ぶりに下げ止まった。

20年債入札、リオープンも無難か

財務省がきょう正午を締め切りにして実施している20年利付国債 入札については、超長期債の良好な需給を背景に無難な結果になるとの 見方が多い。今回の入札では、表面利率(クーポン)は据え置きの

1.9%となり、前回の108回債とのリオープン(銘柄統合)となる。発 行額は前回債と同額の9000億円程度。

ドイツ証券チーフ金利ストラテジストの山下周氏は、入札について、 「リオープンで水準的な魅力はあまりないが、利回り曲線上で、30年 スワップと比べて非常に安くみえる部分もある。月末にかけて、インデ ックス(指数)に合わせて債券を購入する投資家のニーズがあると考え られ、波乱なく終えることができるだろう」とみている。

--共同取材:池田祐美、宋泰允 Editor:Norihiko Kosaka,Hidenori Yamanaka

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