電通株反落、マスコミ4媒体低迷で広告費5年ぶり減-衛星関連は伸び

総合広告サービスを提供する電通 の株価が一時、前日比3.7%安の1331円と反落。景気悪化で企業が広 告費の抑制を強め、2008年の国内広告費は5年ぶりに減った。新聞、 雑誌、ラジオ、テレビの「マスコミ4媒体」はいずれも低迷、四半期別 では期を追うごとに下落率が拡大しており、回復の後ずれを警戒する売 りが優勢になった。

電通は23日、国内の総広告費、媒体別・業種別広告費を推定した 「2008年日本の広告費」をまとめた。これによると、総広告費は前年 比4.7%減の6兆6926億円。これまでは景気回復に加え、デジタル家 電やインターネットの普及に伴い、広告費は増加傾向にあった。08年 は北京オリンピックなどプラス材料があったが、世界的な金融危機、景 気悪化の進行には勝てなかった。業種別では金融・保険、不動産・住宅 設備、情報・通信、自動車・関連品など21業種中、18業種が前年を下 回った。これに対し、趣味・スポーツ用品、食品、薬品・医療は増加。

マスコミ4媒体の広告費の推移を見ると、08年1-3月が前年同 期比3.4%減、4-6月が同8%減、7-9月が同8.2%減、10-12 月が同10.7%減と、下落率は拡大傾向にある。電通では総広告費の見 通しを同時に発表してきたが、経済状況が大きく変化しており、09年 の公表を見送った。一方、4媒体以外の「衛星メディア関連広告」はB Sデジタル放送などの伸長で前年比12.1%増、「インターネット広 告」は同16.3%伸びた。

大和証券SMBCグローバル・プロダクト企画部の西村由美次長は、 「企業業績の悪化で人員の削減に踏み切るところもあり、広告費の削減 は仕方がない」と指摘。ただ、電通株については、広告費の減少は株価 にはある程度織り込まれている上、「売り上げ喚起のために、今後は増 やされることも予想される」とし、実績1株純資産(1962円、08年 12月時点)を下回る現状からは、下げは限定的との見方を示していた。 この日も、16日に付けた52週安値1315円までには至っていない。

電通以外の広告企業の株価は、博報堂DYホールディングスが一時

2.1%安の4110円と続落、アサツーディケイが1.4%安の1750円と 反落。一方、衛星メディアのスカパーJSATホールディングスは

3.5%高の3万8800円と反発している。

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