東京外為:ドル・円もみ合い、米政府の銀行支援強化がドル下支えも

朝方の東京外国為替市場ではドル・ 円相場が1ドル=94円台前半から半ばでもみ合い。米政府が大手銀行 向けに追加資本を注入する方針を表明したことを受けて、海外市場で ドルの買い戻しが進行したものの、ドルの戻り局面では国内輸出企業 を中心としたドル売り・円買い需要も警戒されているようだ。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのヘッド・オブ・FXス トラテジー・ジャパンの山本雅文氏は、実体経済の悪化を背景に米金融 機関の国有化懸念は今後もくすぶり続ける可能性が高いとしながらも、 ごく目先に関してはそうした懸念が後退していると指摘する。

東京時間の取引に関しては、「基調としてはまだ円ロング(買い持 ち)の巻き戻し圧力が残っている可能性があり、目先は引き続き円安方 向へのリスクの方が高い」(山本氏)という。

米大手銀向けの追加支援好感

米財務省と連邦準備制度理事会(FRB)、連邦預金保険公社(F DIC)、通貨監督庁(OCC)、貯蓄機関監督局(OTS)は23 日、共同で声明を発表。「経済成長の回復に欠かせない信用供与のた めに十分な銀行の資本と流動性を確保する」として、「米政府は今回 の金融危機が続く間、銀行システムをしっかりと支える」との意向を 表明した。

当局は、査定によって資本増強が必要と判断された銀行が民間投 資家からこれを調達できない場合に追加の公的資金を注入する方針。 公的資金を受ける銀行は「強制転換優先株」を発行し、これらは「必 要に応じ時間をかけて」普通株に転換されるという。

ドルは対ユーロでも海外市場から買い進まれ、東京市場では一時 1ユーロ=1.2665ドルと、2営業日ぶりの水準に値を戻している。

国内輸出企業の円買い需要を警戒

しかし、前日の米株式市場では、銀行向けの追加支援は買い材料 とはならず、企業業績に対する懸念から売りが優勢。S&P500種株 価指数は前週末比3.5%安の743.33と、1997年4月以来の安値で取引 を終了しており、ドル買い安心感が醸成されにくい面も残る。

また、日本銀行が昨年12月に発表した企業短期経済観測調査(短 観)では2008年度通期の想定為替レートは103円32銭となっており、 同水準よりも大幅なドル安水準で推移するなか、ドルの戻り局面では、 国内輸出企業を中心としたドル売り・円買い需要が見込まれそうだ。

ユーロ・円相場は海外市場で一時1ユーロ=121円93銭と、1月 19日以来の水準までユーロ高・円安が進行。この日の東京市場では119 円台後半まで円が値を戻して推移している。

--共同取材:小宮弘子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,Norihiko Kosaka

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