三菱自:低公害ディーゼルの生産を約半年先送り-在庫解消のため

自動車生産で国内5位の三菱自動 車は、三菱重工業と共同開発した低公害型ディーゼルエンジンの生産開 始を半年程度先送りする。当初は今年初めに欧州向け車用に生産、搭載 する計画だったが、他社から調達していたディーゼルエンジンが市場の 落ち込みで在庫として残っているため、延期を決めた。

三菱自の益子修社長は23日、ブルームバーグ・ニュースの取材に 対し、「エンジンの開発は終わっていて、いつでも生産できる体制にな っている」としながらも、「フォルクスワーゲンから買っていたディー ゼルエンジンの在庫があり、その在庫を使い切るまで生産を先延ばしに した」ことを明らかにした。生産開始時期について益子社長は「少なく とも今年後半までは立ち上がれない」との見通しを示した。

三菱自と三菱重工業が共同開発したディーゼルエンジンは、排気量 2000CCで欧州の最新排出ガス規制「ユーロ5」に適合するとともに、 新型ターボチャージャーの採用でクラストップレベルの出力を達成した のが特徴。一方、三菱自はこれまで欧州市場向け2000ccクラスのディ ーゼルエンジンを独ワーゲンから調達していた。

さらに益子社長は、今年初めに予定していた仏プジョーシトロエン グループ(PSA)向け車両生産の一部を水島製作所(岡山県倉敷市) らオランダにある工場への移管も延期したことを明らかにした。PSA が欧州域内で販売するモデルを現地に移すことで、需要変動に応じた生 産体制を構築する予定だったが、益子社長は「水島の生産量がだんだん 落ちてしまったので、しばらく移管するのは延期。水島でつくって引き 続き出す」と述べた。

一方、軽自動車をベースに開発した電気自動車について益子社長は 「予定通り7月から国内で販売を始める」と強調した。初年度の販売台 数は2000台で、そのほとんどが電力会社など法人向けとなるが、「一 部を英国やニュージーランドなどの右ハンドル国にも輸出する」という。 さらに将来的には米国、欧州での事業展開もにらみ日米欧政府に環境技 術を対象にした助成を求めることを検討していることも明らかにした。

三菱自の株価23日終値は前週末比2円(1.7%)安の113円。

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